来年1月のアマハゲ、全集落で中止 遊佐、感染考慮し初

2020/11/20 12:54
ユネスコ無形文化遺産「アマハゲ」。住民はコロナ禍を踏まえ、来年1月の行事の中止を決めた=2020年1月3日、遊佐町吹浦

 新型コロナウイルス感染拡大などの影響で、遊佐町吹浦に伝わる国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産「アマハゲ」について、滝ノ浦、女鹿、鳥崎の全3集落の住民が来年1月の行事の中止を決めたことが19日、関係者への取材で分かった。町教育委員会によると、記録が残る約50年間で中止はないという。

 アマハゲは、火に当たってばかりいると手足にできる「アマミ・アマメ(地元の方言で火だこ)をはぐ」が語源とされ、民家を回り、怠惰を戒めて無病息災を祈願する行事。アマハゲを含む「遊佐の小正月行事」は2018年11月、秋田県男鹿市の「ナマハゲ」などとともにユネスコ無形文化遺産に登録された。

 近年はいずれの集落も少子高齢化が進み、地元に住む若い世代の担い手が不足しており、町外にいる出身者がアマハゲを務めてきた。最近の感染拡大の状況から出身者が帰省できるか分からず、各家を回った際の密集状態も懸念されることを考慮し、集落ごとに区長らが中心となって中止を決めた。滝ノ浦は1日、女鹿が3日の予定だった。鳥崎は実施予定だった6日に、関係者のみによる神事を検討しているという。

 最大規模の女鹿で保存会会長を務める池田洋一さん(42)は「コロナ禍の状況を踏まえると中止は致し方ないが、ここではアマハゲがあって初めて正月を迎えられる。集落のさまざまなつながりが途絶えてしまわないか心配だ」と話した。

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