吉村美栄子知事と県教育委員による県総合教育会議が18日、県庁で開かれた。県内での先進事例を踏まえて「ICT(情報通信技術)を活用した教育の充実」をテーマに意見交換した。
電子黒板やタブレット端末などを活用し山形東高(山形市)で行われた授業の映像を視聴し、板書時間の削減や、動画を使った解説による理解の促進といったメリットに理解を深めた。
協議では現状認識と今後の方向性について話し合った。委員からは新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ「コロナ禍の中、地方と都市、公立と私立などでICT格差が出ている。格差が広がらないようスピード感を持って取り組む必要がある」との指摘があった。
今後の推進に向けては「ICT機器を利活用できる人材育成が重要」「教員の業務負担にならないよう配慮も必要だ」などの意見も出た。他に「ICT化により自筆で文字を書くことが激減するが、書写はおろそかにしないでもらいたい」との発言もあった。
吉村知事は協議を踏まえ「ICTを活用した教育は新たな学びの可能性を秘めている。今後は先進事例を蓄積、検証し、教育効果について県全体で一定の水準を確保する必要がある」と語った。
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