眠りの質に腸内細菌影響 先端研などチーム、健康増進へ活用期待

2020/11/18 08:26
慶応大先端生命科学研究所(資料写真)

 筑波大国際統合睡眠医科学研究機構(茨城県つくば市)と慶応大先端生命科学研究所(先端研、鶴岡市)の研究チームは17日、腸管内の腸内細菌がいなくなると睡眠パターンが乱れることを明らかにしたと発表した。マウスによる実験で、昼夜の睡眠・覚醒のめりはりが弱まることが確認された。腸内環境を改善することで睡眠の質を高めるなど、健康増進への活用が期待される。

 マウスの腸内細菌を除去して、腸管内の代謝物質を解析した。通常のマウスと比べ、神経伝達物質の合成に関係するアミノ酸の代謝経路に変動があり、特にビタミンB6が減少。精神を安定させる働きのあるセロトニンが枯渇していた。一方で、神経細胞の活動を抑えるグリシンとGABAは増えていた。

 脳波と筋電図で睡眠・覚醒状態を調べると、日中(マウスの睡眠期)の深い眠りが減り、逆に本来活動する夜間の睡眠が増えていた。さらに、脳の活動が活発で眠りが浅いレム睡眠がより多く生じていることも確認した。

 眠りのメカニズムの解明などをさらに進める考え。先端研の福田真嗣特任教授は「生物にとって必要不可欠な睡眠の問題を、食習慣の見直しなど腸内環境を整えることで解決できないか研究を進めたい」としている。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]