サービス残業是正、1.5億円 県内19年度・依然横行、指導40社

2020/10/30 12:53

 従業員にサービス(賃金不払い)残業をさせていた企業が、県内の労働基準監督署の指導を受けて2019年度に支払った残業代の是正額が約1億5千万円に上ることが29日、山形労働局のまとめで分かった。過去最多を記録した前年度よりは減少したものの、サービス残業が依然横行している状況で、同労働局は「引き続き指導を続ける」としている。

 指導を受けたのは40社で対象の労働者は958人。1人平均で約15万7千円が払われた。1社当たりの最高額は労働者約80人分の約5600万円だった。

 1社当たり100万円以上の是正があった企業をまとめた。過去5年でみると是正額、対象労働者数ともに2番目に少ないものの、企業数は前年度に次いで2番目に多い。

 業種別では、建設業が最多で是正額は7623万円(9社236人)。次いで小売りなど商業1674万円(8社136人)、製造業1613万円(6社137人)、接客娯楽業1072万円(7社104人)、運輸交通業420万円(2社48人)、保健衛生業269万円(2社54人)などとなった。

 時間外労働を申請できる時間数に上限がある―との情報を受けて労基署が立ち入り調査したケースでは、実際にICカードによる出退勤の記録と自己申告の勤怠システムの記録に乖離(かいり)があった。改めてICカードの記録を基に調査し、不払い分が支払われた。働き方改革に注目が集まる中でもこうした事例は散見されるといい、同労働局は「従業員の労働時間を客観的に把握できる方法をとり、定期的に実態調査も行ってほしい」とする。

 本年度から残業代の請求期限は、これまでの2年から3年に延長されている。

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