同時流行に備え200カ所協力 診療所と病院の検査態勢が判明、1000件確保

2020/10/29 07:26

 新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備えた県内11の地区・郡市医師会の診察、検査に関する対応の概要が28日、判明した。200カ所超の診療所や民間病院などが態勢整備に協力する意向を示し、PCRなどの検査数は県が目標とする1日最大千件程度を確保できる見込みだ。かかりつけ医らが発熱患者を診察し、唾液などの検体を採取後、民間機関に検査を委託する方式が主力となる。

 県医師会によると、28日現在、会員である診療所や民間病院663カ所のうち、内科などの188カ所が協力の意向を示した。山形市が最多の62カ所で、北村山地区23カ所、酒田地区19カ所などと続く。協力機関は随時追加となり、国が態勢整備を求めている来月初めには200カ所超となる見込み。さらに感染症外来など公的病院も加わる。

 県は1日当たりの新型コロナの検査件数を現行の最大500件から千件程度への拡充を目指している。新型コロナとインフルエンザの症状は判別が難しく、診療所や病院の協力が目標達成の鍵を握る。県と県医師会が30日に調整して当面の態勢を整え、週明けに公表する予定だ。

 医療機関名の公表の可否については、県医師会は風評被害などを懸念して原則的に非公表の方針だが、最終的に各医療機関の判断に委ねる。

 地区・郡市医師会ごとの対応は表の通り。診察・検査方式は3通りあり、いずれもPCR検査は民間業者に委託する。県医師会によると、(1)はかかりつけ医らが診察し、唾液や鼻腔(びくう)内の検体を取り自院に保管する方式で、山形市や米沢市など8医師会が実施する。

 (2)は酒田地区と鶴岡地区が導入する。かかりつけ医らが診察するが、患者は医師から渡された容器に唾液などの検体を出し、自分で地区医師会が設置するプレハブ形態のサポートセンター(検体集積所)に提出。検体は同センターで保管する。酒田地区は酒田市の日本海総合病院、鶴岡地区は鶴岡公園東駐車場にそれぞれセンターを設ける。

 (3)は酒田地区、長井市西置賜郡が採用。地区医師会の要請に基づき病院などが新設するPCR検査センターで診察から検体の採取、保管までを集中的に行う。患者はかかりつけ医らが同センターに紹介する。(2)、(3)の方式を採用する地区でも一部の診療所で(1)を取り入れる見通し。

 県医師会の中目千之(なかのめちゆき)会長は山形新聞の取材に「想定以上の医療機関が協力の意思を示してくれた。目標とする最大千件は確保できる見通しが立った」とし、「今後は各地区医師会での休日診療所の診察、検査態勢の確立のほか、年末年始の態勢づくりが課題となる」と話した。

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