大石田のメガソーラー開発に「反対」 事業巡り住民らが町に要望、土砂災害の危険訴え

2020/10/27 12:30
村岡藤弥町長に要望書を提出する住民団体のメンバー=大石田町役場

 大石田町次年子地区の山林で計画されている大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業について、地元の住民らでつくるNPO法人「里山の水と緑を守る会」(高橋金雄代表理事)が26日、開発行為に反対を求める要望書を町に提出した。7月豪雨により、対象事業実施区域(約1270ヘクタール)を通る林道で、のり面が崩落したとし、「土砂災害の危険性が極めて高くなる」などと訴えている。

 高橋代表理事らが町役場を訪問し、村岡藤弥町長に要望書を手渡した。町議会が開発行為反対の請願を採択したことから「町も行動を起こしてほしい」と求め、村岡町長は「精査して対応したい」と語った。

 同会は8月30日、同区域を通る林道小平線の数カ所で、豪雨によるのり面崩落や道路の亀裂を確認したという。要望書提出後に記者会見を開き、メンバーで県の土木技術職員だった伊勢利彦さん(67)が「森林を伐採して山を削り、地形を改変すれば保水能力はなくなる。大雨が降れば地滑りや土砂崩れ、土石流が起きる」と指摘した。

豪雨によりのり面が崩落した林道小平線=大石田町(里山の水と緑を守る会提供)

 要望書は町の天然記念物であるギフチョウ、ヒメギフチョウへの悪影響も懸念している。町は1988(昭和63)年に両チョウの保護条例を制定しているが、メガソーラー事業の実施区域は両チョウの移動経路とみられている。条例に反し無許可で採取や毀損(きそん)した場合、5万円以下の罰金または科料に処される。条例制定に尽力したフランス出身の陶芸家ブルーノ・ピーフルさん(63)は「一時的な利益のために自然と町の宝を無視するのは許せない」と会見で訴えた。

 事業者の大石田町太陽光発電所合同会社(東京)は県の条例に基づいた環境影響評価方法書を公開したが、今年2月の県知事意見は内容の不備を指摘し、方法書の再提出を求めている。

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