鮮烈4発、モンテ劇場 東京Vに完勝

2020/10/25 12:32
〈山形―東京V〉前半、山形のFW渡辺凌磨が敵陣に攻め込む=天童市・NDソフトスタジアム山形

 サッカーJ2は第29節第1日の24日、各地で2試合が行われた。モンテディオ山形は天童市のNDソフトスタジアム山形で東京Vと戦い、4―0で勝利した。通算成績は11勝9分け9敗とし、暫定順位は三つ上げて6位。

 中2日の連戦で山形は先発5人を入れ替えた。前半6分、裏に抜け出したFW渡辺凌磨が先制点を挙げ、同32分にMF中村駿がミドルシュートを決めた。同ロスタイムにFWビニシウス・アラウージョが右クロスに合わせて追加点を奪い、3―0で折り返した。後半35分、途中出場のFW大槻周平が左クロスを押し込み、2戦連続ゴールで点差を広げた。山形は5試合連続で負けなし。

 このほか、金沢―岡山は0―0で引き分けた。

 次節は来月1日、京都府亀岡市のサンガスタジアムbyKYOCERAで対戦する。

 【評】山形は攻守とも隙がなく、4得点で完勝した。立ち上がりから相手の背後に積極的に走り込み、前半6分にFW渡辺が先制ゴール。ボールの奪いどころを明確にしたプレスで相手のビルドアップ(組み立て)を封じ、厚みのある攻撃から追加点を奪った。被シュート数は5本と危なげなかった。

磨いたパス、プレスで制圧

 前半3得点の攻撃で一気にけりをつけた。敵の背後を積極的に突き、鍛えてきたパスワークと球際の強さで試合を支配した。石丸清隆監督は「単調にならずにボールを運べたことが勝因。自分たちの狙いが多く出た」。タフで持ち味が凝縮された圧勝だった。

 立ち上がりの狙いは相手の背後と定めていた。FW渡辺凌磨の2列目からの飛び出しに、DF山田拓巳の縦へのロングボールが合い、マンツーマンのマークを振り切った。前半6分、GKの股を抜くシュートで先制。怒濤(どとう)の攻撃はこれからだった。

 激しいプレスで押し込み、敵陣でのプレーを継続。同32分にはMF中村駿が、こぼれ球に直接合わせたミドルシュートで追加点を奪う。同ロスタイムの3点目は軽やかな崩しが決まった。DFラインの裏への浮き球に、走り込んだ山田、得点者のFWビニシウス・アラウージョまで流れるようにワンタッチでつながった。選手の位置の入れ替わりは柔軟。相手守備を徹底的に苦しめた。

 後半に途中出場のFW大槻周平も追加点を奪うなど、ほぼ盤石な試合運び。指揮官が「結果と内容が伴わない」と苦しんだ時期を乗り越え、暫定順位は6位まで浮上した。渡辺は「まだまだ順位は物足りない。連勝でもっともっと上げていきたい」。昇格圏内との差はまだ大きい。だが、潮目は変わってきた。

後半、相手と競り合う山形のDF山田拓巳

2アシストの活躍、DF山田

 DF山田拓巳が積極的な攻撃参加から二つのアシストを記録。それぞれの場面を踏まえ「互いの意図が合った。こういうプレーをもっと出せなければいけない」と振り返った。

 終始優位に試合を進めた中でも右サイドを上下動し、相手と球際で激しく争った。左のMF松本怜大を含めたサイドバックの見せ場は多く、普段は辛口の石丸清隆監督も、2人の動きを「上出来」と評価。今回の5連戦全てでフル出場を果たした主将は「思った以上に動けていた。体力的には連戦ぐらいがちょうどいい」と頼もしかった。

鳴り物解禁、雰囲気徐々に

 Jリーグの指針に従い、山形でも観戦時の鳴り物が解禁され、選手を鼓舞する太鼓のリズム音がホームの雰囲気をつくった。

 この試合からアウェー席が設けられ、東京Vのファンも数百人ほど来場した。声を出せない制限は継続されたものの、山形サポーターは太鼓の音に合わせた手拍子で“参戦”。試合後にはなじみの応援歌で選手と勝利の余韻に浸り、主将のDF山田拓巳は「スタジアムの雰囲気は戻りつつあり、自分たちにとってうれしく、頼もしい」と感謝した。

最後までタフに戦ってくれた

 石丸清隆監督の話 5連戦の中でタフに最後まで戦ってくれたことは非常に誇りに思う。後半にも点を取り、最終的に失点もなく、全体的に前向きなゲームができた。(後半は)前半のように守備の強度が上がらなかったが、それを求めることは酷だ。雰囲気をつくってくれたサポーターに感謝したい。

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