税率改定、県内消費どう変化? 小売店は…コロナも打撃、来客減

2020/10/25 11:35
酒類の税率改定から3週間余りが過ぎた。ビールの販売は好調という=山形市・おーばん山形嶋店

 10月1日から私たちの暮らしに関係の深い税金や制度が変わり、3週間余りが過ぎた。その中でも、嗜好(しこう)品である酒類やたばこは今までの税率改定でも消費動向が変化し、価格から受ける影響が大きい製品と言える。今回の税率改定では消費動向はどう変化したのだろうか。小売店や愛飲家、喫煙者の反応を探った。

【酒類】ほぼ影響なし

 酒類は第三のビールが350ミリリットル缶1本当たり9.8円の増税、ビールは7円の減税に。ワインは750ミリリットルボトル1本当たり7.5円アップし、日本酒は1800ミリリットルの一升瓶1本当たり18円ダウンとなった。

 スーパーのおーばん山形嶋店(山形市)はビールの販売が9月までに比べて好調な半面、第三のビールや日本酒、ワインに目立った波は見られない。佐藤健一郎店長は「第三のビールは増税になったとはいえ、まだ価格が手頃で、買い続けている人が多い」と話す。日本酒やワインは好きな特定の銘柄を飲む人が多いため、「(10~20円程度の増減なら)価格に関係なく、好きな銘柄をお買い上げいただいている」とした。

 須藤酒店(同)の須藤正朗社長は「新型コロナウイルスの影響が大きく、改定のメリットは感じない。来店者も多くない」とする。収入の減った人が多いからか、小売りも低調という。須藤社長は「コロナが落ち着くまでは『酒を飲もう』と思う人は多くないのでは。早く収束して景気が回復してほしい」と願った。

 一方で、山形駅前で居酒屋を経営する男性(44)は「ビールたるの仕入れ価格が数百円ほど安くなった。ただ、コロナの影響で経営が苦しく、お客さんには申し訳ないが販売価格は据え置いた。わずかに利益が出ている」と語る。スーパーで芋煮会用のビールを大量購入した寒河江市の男性(32)は「数十円でも昨年までより安い。消費者としてはうれしい」と話した。

【たばこ】ぜいたく品に

 たばこは紙巻き、加熱式とも1箱当たり10~100円値上がりした。来年10月にも1本当たり1円の増税が予定されている。

 山形市のJR山形駅近くの喫煙所で煙をくゆらせていた同市のパート従業員男性(21)は「愛用のたばこは1箱60円値上がりしたが、吸い続けている。増税は仕方ない」とあきらめ顔。同じくパート従業員男性(70)は「9月に4カートンまとめ買いしたが、今後は吸う本数を減らしたい」と増税分を節約する考えだ。

 同市でたばこ店を経営する50代男性は「10月1週目の客足は9月の半分だった」と振り返る。新型コロナの影響で来店客数は前年比2割減となっており「ダブルパンチだ」とこぼす。さらに「今回の増税で禁煙を決意した客がいる。たばこはぜいたく品になったので、やめる人は増えると思う」と見通した。

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