横断歩道の車停止、もっと 県警が「ありがとう運動」を復活

2020/10/23 20:59
山形市内の横断歩道で取り締まりを行う山形署員=アズ七日町前

 横断歩道の手前で止まる車は4台に1台-。日本自動車連盟(JAF)による今夏の調査で、県内の自動車停止率は約25%だった。全国平均21.3%は上回ったが、いまだ7割以上が歩行者を無視している。県警は、一時停止したドライバーに歩行者が感謝する「交通安全ありがとう運動」を26年ぶりに復活させ、「歩行者に日本一やさしい山形県」を目指していく。

 JAF山形支部によると、県での停止率は、2018年が7.6%だったが、県警による取り締まりなどにより、19年は20.4%、20年は24.8%と数値が上がり、昨年と今年は全国の平均を上回った。調査は8月12~26日に信号機のない横断歩道2カ所で、JAF職員が50回ずつ横断歩道の手前に立ち、一時停止した車の台数を数えた。

 道路交通法では、横断歩道に歩行者がいる場合、車やバイクは一時停止しなければならない。違反した場合の行政処分は反則金6千~1万2千円、点数は2点。県警交通指導課は近年、取り締まりエリアを広げ、9月末時点の摘発件数は18年2185件、19年3561件、今年は4776件と大幅に増えている。

 一方、横断歩道における歩行者と車の交通事故は、18年が77件、19年が72件、今年が66件と減少傾向。ただ、死亡事故は2年連続ゼロだったが、今年は既に2人が犠牲となっている。日没が早まる今後は特に注意が必要という。

 JAFの調査で一時停止しない理由については、「歩行者に気付くのが直前だった」「後続車から追突されそうになるから」などだった。「歩行者は渡る際に目線を送り、運転手は手で合図をするなどお互いの気遣いが大切」と話す。

 県警は、小学校や老人クラブなどに呼び掛け「交通安全ありがとう運動」を展開する。横断歩道を渡る前にしっかりと手を上げて意思表示し、止まってくれたドライバーにお辞儀などで感謝の気持ちを伝えてもらう。県内では1975(昭和50)年に南陽市中川小で始まり、後に県民運動に発展したが、94年に途絶えた。那須和明交通部長は「止まってもらった子どもたちは将来、しっかり止まるドライバーになるはずだ」と語った。

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