飛島「テックアイランド」始動 まずごみ対策、ドローンとロボで実験

2020/10/21 22:15
ドローンや自走式ロボットなど先進技術を活用する「テックアイランド」が始動。実証実験が行われた=遊佐町

 酒田市にある本県唯一の有人離島・飛島で、小型無人機ドローンやロボットなどの先進技術を活用して、地域コミュニティーの持続を目指す取り組みがスタートした。「合同会社とびしま」などが主体となり、プロジェクト名は「テックアイランド」。最初の活動は飛島で問題となっている「海ごみ」対策で、ドローンと自走式回収ロボットの実証実験が21日、遊佐町の海岸で行われた。

 飛島は酒田港から北西39キロにある周囲10キロの離島。9月現在で人口180人、平均年齢は70.9歳で過疎化が進む。テックアイランドは、地域おこしに取り組む同社と仙台高等専門学校(仙台市)、鶴岡工業高等専門学校(鶴岡市)、農機具メーカーの石井製作所(酒田市)による共同プロジェクト。飛島の生活やコミュニティーづくりに貢献するとともに、高度な情報技術や従来の手法などを結集した「ウェルテック」(幸せな暮らしの技術)として、新たな価値観を発信することも目標としている。

 先月、日本財団と環境省による「海ごみゼロアワード2020」で、合同会社とびしまと仙台高専がともに受賞したことが縁で企画が生まれた。

 飛島は島内すべてが限界集落となっている。島民が海岸清掃を行うのは労力的にも困難で、かつては島の貴重な燃料だった流木も拾う人がいなくなった。テックアイランドの活動では、自動飛行のドローンで撮影した画像を解析。種類や量、場所などの情報を整理し、自走式ロボットを使って効率的な回収を目指す。

 仙台高専は、東日本大震災の行方不明者と遺骨の捜索をドローンや、自走ロボットの技術で支えている知能エレクトロニクス工学科の園田潤教授らが協力する。21日は、園田教授らが飛島でデータ収集などをする予定だったが、波が高くて島に渡れず、急きょ遊佐町の鳥崎海岸で実証実験を行った。

 ドローンを自動飛行させ、プログラム通りに撮影することや、100キロ程度の重さであれば自走式回収ロボットに載せて移動できることなどを確認した。園田教授は「AI(人工知能)も駆使して解析する。同様の技術は島の漁業にも活用できるのではないか」と話した。テックアイランドでは、釣り客にドローンを使ってカツカレーを配達するプロジェクトや島内で小型の自動運転車両を走らせる「トビモビ」の実現も目指し、より快適な生活や多様性のあるコミュニティーづくりを後押ししていく。

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