山形大、対面で後期授業スタート 予防しっかり、戻る日常

2020/10/2 07:59
山形大で後期授業がスタートし、対面による講義が行われた=山形市・同大小白川キャンパス

 新型コロナウイルスの影響で4月からオンライン授業が続いてきた山形大で1日、対面式による後期授業が始まった。学生間の距離を確保するなど予防対策は取られたが、キャンパスに日常の雰囲気が戻ってきた。

 1年生にとっては初の対面授業となった。この日、山形市の小白川キャンパスで行われた人文社会科学部の授業は1年生を中心に約100人が受講した。300人が収容可能な大講義室を使い、机上にはウェットティッシュも備えた。フェースシールドとマスクを着けた高倉新喜教授が「皆さんの顔を直接見て授業ができることをうれしく思う」とあいさつし、初日は約40分で講義を終えた。

 受講した大宮郷花さん(19)は「感染防止対策がしっかりしていたので安心した」と話し、丹野由夢さん(18)は「サークル活動など大学生活を楽しみたい」と、ようやく始まる学生生活に目を輝かせた。仙台市の自宅から通う駒井七蘭さん(19)は「通学がないので前期の方が楽だったけど、直接話を聞いた方が理解しやすい」と話す。

 一方、理学部2年の桑畑直幸さん(20)は友人と会えず、ストレスを抱えていたといい、「これからは分からないことがあればすぐ教授に聞けるし、仲間と情報共有できる」。地域教育文化学部2年の平塚咲綺さん(20)は「構内は人が多く、感染者が出たらオンライン授業に切り替わるかも」と不安を口にした。

 同大では、冬季の感染予防を強化するため、来年1~3月はできる限りオンラインで実施する方針だ。

 東北芸術工科大(山形市)では5日に対面式の授業が始まる。

オンライン対応広まる中、正規の学費「納得できず」

 オンライン授業が広まる中、正規の授業料を納めることに対して疑問の声も上がっている。大学側はオンラインでも、対面でも、授業の質が変わらないよう努力しているとするが…。

 「仙台市の大学に通う4年の息子は前期も後期もリモート。完全に学校から遠ざかっているが、当たり前に学費を取られることに疑念を抱いている」

 寄り添うぶんちゃん取材班の公式LINEアカウントに、東根市の40代女性が寄せた声だ。息子は私立大に通っているといい、「後期はゼミのみ対面で、他は完全なリモート授業。そこに多額の学費を支払うことは納得できない」と憤る。

 県内の大学はどうだろうか。6月から一部、または全面的に対面授業を再開している東北文教大(山形市)や東北公益文科大(酒田市)は「授業料の返還は検討していない」と話す。県立米沢栄養大(米沢市)、県立保健医療大(山形市)も同様の考えだ。

 一方で10月5日から一部で対面授業を再開する東北芸術工科大(山形市)は、授業料のうち施設使用料相当額約3万円を返金。公益大では返済不要の奨学金(5万円)を全学生に支給している。

 山形大は「対面授業と同等の質を確保しようとオンライン授業を続けてきた」とし、授業料の減額や返還は考えていないものの、授業料の免除が受けられない学生のうち、学力や家計の状況によっては給付金を支給するという。玉手英利学長は「感染防止対策やオンライン授業の環境整備でもかなりの経費がかかっている」と説明する。「オンラインや学生支援という形で必要な教育サービスは行っている」と理解を求めた。

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