山形大の重粒子センター完成 1日から院外患者受け付け

2020/10/1 20:52
重粒子線がん治療装置のビーム加速器=山形市・山形大医学部

 東北・北海道初として山形大が整備を進めてきた同大医学部東日本重粒子センター(山形市)が完成し、1日、施設内部が報道向けに公開された。前立腺がんの患者については事前治療が既に始まっており、同学部付属病院の患者以外についても、同日から受け付けがスタートした。重粒子の照射治療は来年2月末から開始される予定。

 山形大の重粒子線がん治療は国内で7例目となる。センター長の根本建二同大理事・副学長は「山形の医療の求心力が高まる」と、この日の学長定例会見で強調し、「県内外の病院、医師に治療の有効性を説明し、患者に選ばれるよう努める」と述べた。院外からの紹介患者の受け入れ態勢が整い、11月には診療を始める方針を明らかにした。

 現在、事前治療は院内の患者12人を対象に行われ、専門外来での受診に加え、男性ホルモンを抑制する治療薬の投与を続けている。患者は半年ほどかけてホルモン療法を受け、装置が稼働する来年2月下旬から順次、照射治療に移る計画だ。前立腺がんの場合は、数分程度の照射が計12回で済み、週4回のペースで3週間にわたって行われる。

 一方、報道向け説明会は岩井岳夫副センター長らが対応し、重粒子・炭素イオンに速度を加える大型装置のビーム加速器(直径約20メートル)などが紹介された。

 前立腺がんなどを対象とする固定角度からの照射治療が来年2月に始まり、肺や肝臓などの腫瘍に対して、あらゆる角度から照射できる回転ガントリーの稼働は来年8月の開始を見込む。岩井副センター長は「ガントリーの重量は200トン。1分間で半周ほど回転し、患者は負担なく照射を受けられる」と話した。

 センターによると、装置安定後の受け入れ患者数は年間600人程度を目指している。

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