クマ目撃、後絶たず… 人身被害、約8割は9月以降

2020/9/28 10:01
上山市中山地区公民館近くで目撃された親子とみられるクマ。秋はクマとの遭遇にさらなる注意が必要となる=今年6月22日(公民館提供)

 クマの目撃件数が、昨年を上回るペースで推移している。秋はキノコ採りや行楽などで山に入る人が増えるとともに、クマは餌を求めて活発になる季節。過去10年間のクマによる人身被害の約8割は9月以降に発生しており、県は被害を回避するための十分な対策を呼び掛けている。

 県によると今年の目撃件数は22日現在、388件。1~4月は1~9件だったが、5~8月は42~98件となっている。8月末の件数は昨年同期比32件増の333件。今年は既に、2018年の年間件数323件を上回る。5~6月には、飯豊町役場周辺や上山市中山の住宅地近くで連日、目撃されるケースもあった。

 10~19年の人身被害の件数は34件で、このうち76%に当たる26件が9~11月に集中している。被害に遭う状況はキノコ採り10件(29%)、自宅玄関・小屋での作業中、山菜採りが4件(12%)ずつなどとなっている。昨年10月には、米沢市でキノコ採りに向かっていた70代男性が手などをかまれてけがをした。今年は5、8月に2件の事故が発生している。

 今秋の県内はクマの餌となるブナの結実が、昨年に続き「大凶作」になると見込まれる。過去にも大凶作の年は目撃件数が増加する傾向にあり、クマが冬眠に向けて餌を求める中、人の住むエリアでの出没が増加することも懸念される。

 県みどり自然課は、山林や田畑に入る際のラジオやクマ鈴の携帯、餌となる取り残しの果実やハチの巣の撤去などを促す。万が一、クマと遭遇した場合は「刺激しないよう、背中を見せずにゆっくりと後退し、木や建物など障害物の陰に退避してほしい」と呼び掛けている。

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