就航10周年、乗船者25万人突破 酒田-飛島定期船「とびしま」、島民の生命線

2020/9/28 09:16
就航から10周年を迎え乗船者数が25万人を超えた定期船「とびしま」=酒田市・酒田港

 酒田市にある本県唯一の有人離島・飛島と酒田港を結ぶ定期船「とびしま」が今年で就航から10周年を迎え、乗船者数が先月までで25万人を超えた。釣りや観光で訪れる人を乗せる一方、飛島に生活物資を運ぶ大きな役割を担っている。日本海のしけの影響を受けやすい海域で、市の定期航路事業所は島民の生命線となっている「とびしま」を安全に運航するため、日々奮闘している。

 「とびしま」は酒田港と飛島・勝浦港までの39.3キロを時速20.5ノット(時速約40キロ)で航行し、1時間15分で結ぶ。夏場などは3往復することもあるが原則1日1往復している。現在の船は市が運航を担うようになった1952(昭和27)年に就航した「おばこ丸」から数えて5代目となる。先代の「ニューとびしま」に代わる定期船として、2010年に就航し、総トン数253トン、定員は230人。勝浦港の比較的浅い水深や岸壁の規模、積載スペース、航行中の安定性などを考慮し、先代同様、船が二つ並んだ形の双胴船を採用した。

 飛島の人口は7月末現在で115世帯181人。島民の平均年齢は70.49歳で高齢化率は76.8%となっている。「とびしま」は、島民の重要な交通手段であり食品や生活物資、燃料も運ぶ生命線。島の重要な産業の一つとなっている観光も支える。テレビ番組で取り上げられると来島者が増えるなど増減はあるが、近年の乗船者数は年間2万2千~2万8千人で推移。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、乗船できる人数は半分以下に抑えられているが、コロナ禍で最近は修学旅行先などを県外から飛島に変更した小中学生の乗船も増えている。

 港での風速が13メートル以上、波の高さ1メートル以上で視程が500メートル以下だと出港できず、しけの影響を受けやすい海域を航行するだけに欠航になる日も少なくない。18年度と17年度の欠航率は30~35%だ。

 就航から10年の節目を迎え、酒田市定期航路事業所の阿蘇久泰所長は「飛島にとって欠かすことのできない船。これからも島民や観光客に安心して利用してもらえるよう安全第一の運航を続ける」と話した。

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