北朝鮮向けラジオ、県内初の公開収録 特定失踪者の家族もメッセージ

2020/9/19 22:09
特定失踪者家族の矢島文恵さん(中央)らが北朝鮮向けラジオ放送のメッセージを収録した=山形市・遊学館

 「ふるさとの声、届け」-。北朝鮮向けラジオ放送の公開収録が19日、山形市の遊学館で行われた。県内では初開催。酒田市で行方が分からなくなった男性ら特定失踪者2人の家族がメッセージを送った。佐藤孝弘山形市長が拉致問題の解決を望む呼び掛けをしたほか、合唱団や吹奏楽団のコンサートもあった。出席した市民ら約60人は、最後に「ふるさと」を合唱し締めくくった。

 内閣官房拉致問題対策本部と特定失踪者問題調査会が主催。それぞれが運営する短波ラジオ放送「ふるさとの風」と「しおかぜ」が一体となって、2015年から全国各地で行われている。

 13回目の今回は、いずれも1970年代に兄が不明となった群馬県の板野佳子さん(79)と東京都の矢島文恵さん(67)が出席。板野さんは酒田出身で、当時48歳だった兄(名前は非公表)が大浜海岸でいなくなった。「鳥海山も最上川も昔と同じ。帰りを待っている」と庄内弁で呼び掛けた。矢島さんは富山県で失踪した荒谷敏夫さん=当時(25)=に向け「生きていると信じている」と訴えた。

 調査会の村尾建児副代表は「音声を届けることは命をつなぐこと」と話し、菅政権の発足で拉致問題解決への動きが加速することを期待した。収録した音声は1カ月以内に放送される予定といい、拉致問題対策本部のホームページで聞くことができる。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]