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東北最古の竪穴住居跡か 高畠・日向洞窟近くで見つかる

2020年09月14日 20:31
東北最古とみられる竪穴住居跡が発見された日向洞窟近くの調査エリア=高畠町竹森
 高畠町竹森の国指定史跡「日向洞窟」近くで、縄文時代草創期前半(約1万3800年前)の竪穴住居跡が見つかった。専門家によると、全国でも発見例が少ない日本最古級の住居跡で、東北では最も古いとみられる。調査した愛知学院大の長井謙治准教授(先史考古学)は「わが国の定住生活の起源に迫る上で貴重な史料になる」とする。現地調査は17日まで実施しており、自由に見学できるという。

 人々が移動を繰り返しながら狩猟生活を送っていた旧石器時代に対し、縄文時代は定住化が進んで竪穴住居が普及していく。だが、定住がいつから始まったのかははっきりしない。人々の生活が「移動」から「定住」へシフトする過渡期に当たる縄文草創期の暮らしの解明が鍵とされてきた。

 調査は町の協力を得て、長井准教授を団長とする調査団が2013年から実施。遺跡の範囲と遺物の堆積状況の確認を目的に、日向洞窟と、洞窟から約150メートル離れた西側エリアとの中間地点に焦点を当てて調査を進めてきた。18年からは集落形成の解明に力を入れている。7回目の本調査で一区切りとなる。

 現地調査は8月22日に始まった。長井准教授によると、全12地層のうち、住居跡は草創期前半に当たる11層目(地下約2メートル)で発見。竪穴住居の特徴である掘り込みと複数の柱の穴を確認した。直径5~6メートルと推測され、竪穴住居としては最大規模とみられる。

 さらに、住居の中央付近からは石に囲まれた大量の燃えかすと焼けた石が出土。定住生活を象徴する火をたくための炉とみられ、人々が住み着いていた可能性が高まった。これまで縄文草創期の住居跡で炉が発見された例はなく、長井准教授は「定説を覆す結果になるだろう」と語る。

 東京大大学院の佐藤宏之教授(先史考古学)は「まさに大発見。定住生活の始まりを解明する上で非常に重要な成果だ」とし、「出土品の分析も含め、継続的な調査を進めてほしい」と期待を寄せる。

 今後は本調査団が一連の調査結果を報告者にまとめ、学会での発表も予定しているという。

◆日向洞窟 国指定史跡で、洞窟と岩陰の計4カ所で構成される遺跡群。1955(昭和30)年から本格的な調査が始まり、縄文時代草創期から奈良・平安時代にわたり利用された複合遺跡と判明した。最下層から発見された土器片などは縄文時代に「草創期」(1万6千年前~1万1千年前ごろ)という時代区分を加えるきっかけになり、縄文時代初頭の暮らしを解明する上で貴重な史料となっている。

関連写真

  • 東北最古とみられる竪穴住居跡が発見された日向洞窟近くの調査エリア=高畠町竹森
  • 竪穴住居跡で見つかった石囲い炉。縄文草創期の住居跡には類例がないとされる=高畠町竹森

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