映画は1分以内の作品を集めた。アニメーションや実写、CGなど多様な手法を用いた映像をつなげ、全体では約3時間の作品に仕上げた。日常的な視点からSF、コロナ禍での思い、さらに自殺やいじめなどを取り上げた内容など「希望」の切り口は多岐にわたり、斬新でみずみずしい発想が次々と展開される。
本県からは山形大ラジオサークルHBKが参加した。代表の2年川村亮太さん(20)は「映像制作は初めてだったが、とにかく今できることをやってみようと挑戦した」と話す。制作したのはボイスドラマ「日常の宝」。少し前までは当たり前だった部室での何気ない会話が吹き出しで画面に映し出され、見る人に、かつての日常をイメージさせる。込めた願いはコロナの一日も早い収束だ。今回の企画を通し、オンラインによる制作活動や他大学生との交流に新たな可能性を感じたとし、「何もできないと諦めたくない。行動する勇気、今後に生かせる経験ができた」と話した。
映画製作は群馬大4年で同大映画部部長の熊谷宏彰さん(21)が発案し、全国の映像系サークルなどにSNSを通じて合同制作を呼び掛けて実現した。熊谷さんは「若い世代のありのままの熱意を全世代に届けたい。学生映画の可能性に一石を投じられれば」と話す。ユーチューブでの公開は10月末まで。劇場公開に向け、クラウドファンディングで資金を募っている。
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