風力発電、関係自治体が慎重姿勢 出羽三山周辺に計画、庄内町長も懸念示す

2020/8/27 08:16

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 鶴岡市羽黒地域などで建設が計画されている民間の風力発電施設を巡り、一部地域が予定地に含まれる庄内町の原田真樹町長は26日、「日本遺産でもある出羽三山の近くでの計画は理解できない」と語った。吉村美栄子知事、皆川治鶴岡市長も同様に懸念を明らかにしており、許認可権はないものの関係自治体がそろって慎重な姿勢を示した形だ。

 この日、町環境エネルギー協議会が開かれ、有識者ら委員10人が計画に関して意見を交わした。風車建設のエリアは、月山に近い旧立川町の三ケ沢、鉢子の両地区の一部が含まれている。会議は冒頭以外非公開とされ、委員からは、計画エリアが町が指定する再生可能エネルギーの整備促進区域の対象外となっていることを指摘し、「推奨できるものではない」との意見が出たほか、この日初めて町内が対象エリアになっていることを知った委員もいたという。協議会の総意として「慎重に検討すべきだ」とした。

 原田町長は山形新聞の取材に対し、計画に難色を示した上で、町として風力発電を推進しているが「事業を進めるには地元の理解が不可欠だ」と語った。町は今後、三ケ沢、鉢子地区の住民からも考えを聞き、意見をまとめて9月中に県に伝える。

事業者が住民説明会―計画段階、検討重ねる

 風力発電施設の建設について、吉村美栄子知事や地元首長が難色を示していることに対し、事業者の前田建設工業(東京都)は26日、山形新聞の取材に「あくまでまだ事業を計画している段階。指摘を受け止めながら、説明と検討を重ねていきたい」と語った。

 この日、鶴岡市羽黒地域の向山地区で開いた住民説明会後、担当者が取材に応じた。予定地を選んだ経緯について「県の適地調査結果を参考に、その他の風況データを重ね合わせて検討した」と説明。出羽三山に近接していることに批判が集まっているが、「歴史ある信仰の地であることは認識している。説明会を重ねるとともに、さまざまな指摘、意見についても、計画や調査の参考にしていきたい」と語った。

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