サークル活動で花笠踊りに取り組んでいる県内の大学生らが、16日に行われるサッカーJ2・モンテディオ山形のホーム戦で踊りを披露することになった。新型コロナウイルスの影響で今年は山形花笠まつりが中止となるなど、活動の場が失われていたが、モンテの協力を得て晴れの舞台が用意された。企画した学生たちは「花笠踊りを通して元気を届けたい」と力を込める。
企画したのは、山形市で開かれる「東北絆まつり」に向けて発足した「学生チャレンジプロジェクト」のメンバー。今年5月に予定されていた絆まつりを盛り上げるための催しを準備していたが、感染拡大によって4月に日程が1年程度延期されることが決まった。これを受け、まつりの場に限らず、地域を盛り上げる活動を進めることにした。
学生たちは、夏に何かできないかと考える中で「山形の夏と言えばやはり花笠」と発案。山形市を通じて踊りを披露する場を探していたところ、同様に花笠企画を検討していたモンテ側から打診があり、天童市のNDソフトスタジアム山形で長崎戦が行われる16日に実現することになった。
出演するのは、山形大の「四面楚歌」と県立保健医療大「花の会」の二つの花笠踊りサークルに学生有志を加えた総勢50人。試合前の午後4時からスタジアム前ステージイベントに登場し、ハーフタイムではスタジアム内で踊りを繰り広げる。
プロジェクトのメンバーで、踊りにも参加する東北芸術工科大4年黒田直子さん(21)は来年、就職のため山形を離れるという。「プロジェクトに最後まで関われず悔しい気持ちもあるが、学生最後の夏にこうした機会をつくることができてうれしい。(16日は)自分たちの活動もしっかりアピールしたい」と意気込んでいる。
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