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遭難、感染症対策入念に 夏山シーズン、関係機関が呼び掛け

2020年08月10日 11:30
コロナ感染疑いのある遭難者を想定した救助訓練。登山者には今季、特に入念な準備と慎重さが求められる=6月17日、小国町・経塚山
 新型コロナウイルス感染症の影響により、例年とは異なる夏山シーズンを迎えている。山小屋でのマスク着用など感染症対策に配慮が必要な状況であるとともに、先月下旬以降に相次ぐ登山中の事故にも注意が欠かせない。関係機関は観光振興と感染予防の両立に悩ましい思いを抱きつつも、入山する際は登山届の提出など万全の準備、3密の回避を徹底してほしいと呼び掛けている。

 新型コロナの感染が広がる中、日本山岳・スポーツクライミング協会や日本勤労者山岳連盟などの4団体は今年5月下旬、政府の緊急事態宣言全面解除後に山岳スポーツ再開に向けての活動ガイドラインを発表した。▽近距離でできるだけ都道府県をまたがない日帰り登山から始める▽登山は少人数で行う▽ソーシャルディスタンスを守る―などの内容だ。

 ただ県内の複数の山岳関係団体によると、県内の山は関東圏からを中心に、来訪者が増えている状況だという。今季はコロナ禍の影響で富士山が入山規制したなどの影響で、感染者数が比較的少ない地域に登山客が流れてきている可能性が考えられる。

 そこで県は4団体のガイドラインを踏まえ、44の山小屋にマスク(1万5千枚)やアルコール消毒液(500ミリリットル、260本)を配備。県が管理する山小屋では、マスク・消毒液の携行や寝袋の持参、就寝スペースでの2メートル以上の間隔確保、マスクの常時着用などへの協力を求めている。状況に応じて小屋の換気を行い、3密を回避することも重要としている。

 山での事故に対する備えも忘れてはいけない。県警地域課によると今年は7月末現在、登山に伴う遭難が9件(11人)発生し、1人が行方不明、5人がけがをしている。遭難の件数は昨年比で6件減となっているが、7月下旬以降も、西朝日岳で東京都の20代男性が左足首を骨折したり、月山で宮城県の70代男性が転んでけがをしたりし、防災ヘリに救助されている。

 安全な登山のため、同課は登山届の提出と登山計画の立案を徹底するよう求める。天候の変化に備えて雨具や食料、携帯電話など十分な装備を必ず携行するとともに「体調が優れなければ入山しない、引き返す決断も必要だ」とする。

 県山岳連盟は遭難などが発生した場合、捜索隊もコロナ感染リスクを背負っての活動になることを指摘。対応力の強化を図ろうと、小国、米沢両署は6月、感染疑いのある遭難者を救助するための訓練を実施した。連盟の担当者は「事故を起こさないよう、決して無理をせず、時間にゆとりを持った登山をお願いしたい」としている。
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