県内ニュース

ふるさと山探訪(11) 山形市・大岡山ほか

2020年08月07日 20:07
大岡山の山頂に立つと、真夏日とは思えない涼しい風が心地よく吹いた=山形市
 山形市楯山地区に位置する大岡山(おおおかやま)(401メートル)。風間山、砥石(といし)山、弁財天山など五つの低山が連なり、これらを含めて地元から親しまれている。かつては砥石の産出地で、採石場の洞窟近くでは「柱状節理」が見られる。冷風穴も点在。そのため、開花の時期は過ぎているが、亜高山帯でかれんな花を咲かせるオオタカネバラの群生がある。

 6日に風間山登山口から入山し、真夏日の下界を感じさせない緑の中を進むと、こうした多くの“天然の遺産”に出合うことができた。整備された登山道、登る人をくすりとさせる看板、山頂の七夕飾りなども目に入った。地域の人たちが注ぐ山への愛情を至る所で感じた一日となった。

 6日午前6時に風間山登山口を出発し、大岡山山頂を目指した。立山連峰をもじって「“楯山連峰”の縦走だ」。ちゃめっ気たっぷりに案内してくれたのは共に大岡山の会のメンバーで、山の整備に尽力する石黒昇さん(63)=山形市新開2丁目=と、随所に掲げられたユーモアあふれる看板を手作りした武田憲一さん(73)=同市風間。里山を彩る天然の遺産を楽しく見て回ることができた。

 早朝に加え、木々が直射日光を遮り、爽やかな風が心地よい。時折、ひんやりとした冷気を感じると思ったら、風穴だった。80メートル区間にいくつもあり、足取りを軽くしてくれる。登り口から約150メートル。「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」に到着した。岩壁に規則正しく柱状の割れ目が見える。マグマや岩盤が氷河期に凍結した際に形成されたものだという。身近な里山で自然と歴史の偉大さを感じることができた。

 急勾配を上り小さな達成感を味わっていると、今度は急な下り坂だ。ふと目に入った看板に「羽生結弦坂」の文字。由来は4回転ジャンプならぬ、4回転びそうな坂だからだそう。思わずにやり。下り坂の苦手意識がやや減った。しゃれを効かせたものを含め看板が各地に250ある。クマに人の存在を知らせる竹製の拍子木「竹カンカン」も。二人は「遊び心がないとね」と笑う。

 「もうすぐ着く坂」を超え山頂へ。この日はかすみがかっていたが、晴れれば五つの日本百名山を望めるらしい。帰りは、石黒さんが中心となって整備をする約6千平方メートルのツツジの群生地に寄った。既に花は終わったが、花芽を付けていた。「来年も見事に咲きそうだ」。石黒さんは目尻を下げる。斜面一帯に咲き乱れる様子は圧巻だろう。次の楽しみができた。

 ◆大岡山(おおおかやま) 山頂に三吉(さんきち)大明神や秋葉大権現、金毘羅大権現を祭る信仰の山でもある。里山信仰が盛んだった江戸時代末期から昭和初期頃まで、“三吉様”の縁日には地元のみならず近郊からも多くの人々が登り、にぎわったとされる。他に山姥(やまうば)や「お不動様」の堂宇もある。

関連写真

  • 大岡山の緑の中を進むメンバー=山形市
  • 大岡山の麓の風間不動尊にある水飲み場=山形市
  • 大岡山の麓にある風間不動尊=山形市
  • ひんやりとした風が心地よい風間山の風穴=山形市
  • オオタカネバラの種。5月下旬にピンク色の花を咲かせるという

おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2020年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2020年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から