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ふるさと山探訪(10) 鶴岡市・高館山

2020年08月05日 21:50
木漏れ日に照る、オオカメノキの赤い実=鶴岡市・高館山
 日本海と庄内平野を、びょうぶのように隔ててそびえる鶴岡市の高館山(たかだてやま)(273メートル)。南東側の麓には、国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」に登録されている大山上池・下池があり、さまざまな動植物に出合えるスポットだ。一帯は庄内海浜県立自然公園に指定されている。

 高館山は、江戸時代に幕府の直轄領として森林の伐採が禁じられたため、貴重なブナの群生林が残るほか、寒地系と暖地系の植物が分布する。そんな特色ある山に5日に入り、日本海や庄内平野の眺望を楽しむことができた。車で頂上まで上ることも可能で、時間などに応じて好みのスタイルで自然に親しめるのも、大きな魅力に感じられた。

 頂上にあるテレビ各局のアンテナが印象的な高館山(たかだてやま)。麓の大山下池そばの鶴岡市自然学習交流館「ほとりあ」を5日午前8時45分に出発し、山頂を目指した。案内してくれたのは同館長の富樫均さん(64)=同市湯野浜1丁目。下池周辺の豊かな生態系にも触れた。

 真夏の暑さを感じながらチョウトンボ、コフキトンボが飛び交う湿地を抜けると、下池の水面は緑色のヒシで覆われ、群生したハスのピンク色の花が奥に望めた。つがいのカンムリカイツブリもおり、交代で卵を温め、植物の葉で巣を整えていた。協力し合う姿をほほ笑ましく感じた。

 山に入ると、比較的登りやすい傾斜の道が続いた。オオカメノキが赤い実を付けており、「秋の装いが始まっている」と富樫さん。先月の豪雨で倒木があった道を避け、いったん車道に出て元首相・原敬の句碑のそばに立つと日本海の眺望が広がり、加茂地区の漁港や町並みが確かめられた。

 頂上に着いたのは午前11時。展望台のらせん階段を上り、高さ20メートルの回廊から360度のパノラマを楽しんだ。かすみがかっていたのは残念だが、海と山に育まれた地であることが伝わった。富樫さんは「多様な環境と動植物を身近に感じられることが魅力。10月初旬には冬鳥が飛来してくる」。今後の楽しみが増えた。

 ◆大山下池 面積24ヘクタール。面積15ヘクタールの上池とともに農業用ため池で、コハクチョウやマガモなど多くの渡り鳥が越冬する「水鳥の楽園」として知られる。堤防にある「おうら愛鳥館」で野鳥が観察できる。東側の都沢湿地でもオオヨシキリ、トンボ類などを見ることができ、近くの市自然学習交流館「ほとりあ」では年間を通じ、自然環境に関わる学習会、観察会を開いている。

関連写真

  • 山頂にある展望台からの湯野浜海岸の眺め=鶴岡市・高館山
  • 山頂にある展望台から日本海や庄内平野の眺めを楽しむことができる=鶴岡市・高館山
  • 大山下池近くで元気に飛び交っていたトンボ=鶴岡市
  • 優雅に飛んでいた色鮮やかなガ=鶴岡市・高館山
  • 存在感を示していたケヤキの大木=鶴岡市・高館山
  • 山頂に咲いていたヤマユリ=鶴岡市・高館山
  • 華やかな印象を与える大山下池のハス=鶴岡市

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