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断水、直前で回避・県内豪雨 村山広域水道受水の複数市町、受水調整

2020年08月02日 12:40
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 最上川などが氾濫した記録的大雨で、村山広域水道を受水する複数市町で断水の危機に直面していたことが1日、分かった。受水12市町の半数で長期断水が発生した2013年7月の豪雨を教訓に設置された関係機関による対策会議が初開催され、受水量を調整、断水を直前で回避した。

 村山広域水道を経営する県企業局や、日本水道協会県支部(日水協、会長・佐藤孝弘山形市長)によると、村山広域水道西川浄水場の濁度(通常10度)は28日午後7時すぎに5千度超まで上昇。13年の断水時の2倍近い水準で、処理能力が追いつかないとして、同局は受水市町に給水量を最大量の4割まで絞る通知を行った。

 濁度は29日になっても下がらず、日水協県支部事務局を務める山形市などが受水市町の状況を調査。上山市や大江町、朝日町などは同日中にも断水の可能性のあることが分かった。全体での調整が必要として日水協県支部と受水市町が、事務局の村山保健所に対策会議開催を要請した。

 対策会議は29日午後3時に開かれ、他に水源を持つ山形市が広域水道からの受水量を減らし、その分を山辺、中山、朝日の3町へ融通することを提案、了承された。山形市は受水の調整と並行し、蔵王ダムから通常より多く取水できるよう臨時水利権の取得を国土交通省東北地方整備局に要請する手続きを進めており、会議で給水が不足する他市町へも融通が可能との姿勢を示した。

 県企業局の担当者は受水市町による調整に加え、13年の豪雨を受けて実施した高濁度対策のハード整備も効果を発揮したと指摘。一時、最大量の4割まで制限した給水量を会合の直前には6割まで引き上げることができた。その分を水量の逼迫(ひっぱく)する他自治体に集中的に振り分けることで断水を回避。担当者は「13年の2倍もの高濁度になったが、整備した施設のおかげで、早期に制限を緩和することができた。ハード、ソフト両面の対策が生きた」と話す。

 山形市の庄司新一上下水道事業管理者は「当初、水量が逼迫する自治体から個別に融通の要請があったが、13年の教訓もあり、受水市町での広域調整が必要と会議開催を要請した。国交省も迅速な対応で臨時水利権を承認してくれた」と関係機関の連携が機能したと強調した。

【メモ】 2013年7月の豪雨で寒河江川が極端に濁ったため、村山広域水道の西川浄水場(西川町)の処理能力を超え、取水できなくなった。受水12市町への給水は約44時間停止。断水は6市町の約5万4000世帯に広がり、天童市では最長8日間に及んだ。県は薬品注入機能の強化などハード面とともに、関係機関の連携によるソフト面の対策で同規模の大雨であれば断水は回避できるとした。

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