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迫る濁流、なすすべなく 県内大雨、懸命救助「よく無事で」

2020年07月29日 07:30
救助隊員に背負われ安全な場所に移動する高齢者=28日午後7時16分、鶴岡市湯野沢
 県内全域に断続的に降り続いた雨は、28日昼すぎから勢いを増し、床上浸水や土砂崩れなど、深い爪痕を残した。孤立した住民らは、迫る濁流の恐怖におののき、自然の猛威になすすべもなく立ちすくんだ。こうした中、消防団員らによる懸命の救助活動が繰り広げられた。

 鶴岡市湯野沢では、近くを流れる青龍寺川の水位が上昇。集落の一部が浸水し、住民によると一時約80センチまで水かさが上がったという。

 午後6時25分ごろから鶴岡市消防本部の救助隊員がボートを使い、自力での避難が難しくなった5世帯10人を救助。住民に声を掛け、高齢者は抱きかかえるなどし、一人一人を安全な場所まで誘導した。

 家族3人の救助を待っていた住民女性(50)は「午後5時ごろ、家族から連絡を受けて急いで駆け付けた。無事で良かったが、こんなことになるとは、思ってもみなかった」と不安そうな面持ちで消防隊員の活動を見守っていた。
 ◇
 2013、14年に大規模な豪雨に見舞われた南陽市は、午後3時10分の段階で最上川と吉野川、織機(おりはた)川の河川水位が上昇し、氾濫の危険が高まったため、赤湯、宮内、漆山、吉野、金山、沖郷の各地区に対し避難指示を発令した。吉野川沿いでは、家の周囲に水が入り込み、消防団員らが孤立した住民の救出に当たった。

 市内太郎では、吉野川の濁流が一部住宅敷地内に流れ込んだ。高齢の男女2人が住宅内に取り残されたため、消防団員が住宅と石壁を隔てて入り込んだ泥水の上にはしごを掛け、1人ずつゆっくりと救出した。助け出された女性は「怖かった。本当にありがたい」と安堵(あんど)の表情を見せながら、「これで3度目。何とかならないものか」と憤りを募らせていた。

 吉野川に沿った主要地方道山形南陽線沿いの集落は、至る所で小道が川と化し、土のうが積まれていたほか、土砂崩れなども確認された。夫婦で近くの公民館に避難した大場定雄さん(85)=同市荻=は「高齢者2人のため早めの避難をした。家にいるより安心する」と話していた。

住宅に取り残された住民を救出する消防団員ら=28日午後4時26分、南陽市太郎
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