白鷹の古民家再生へ養蚕に光 とみひろ(山形)など、旧奥山源内邸を活用へ

2020/7/22 10:46

 呉服のとみひろ(山形市、冨田浩志社長)などが新会社を設立し、白鷹町の300年の歴史がある古民家の再生に乗り出す。着物と関係が深い養蚕をはじめとした土地の歴史と文化に光を当てながら宿泊や飲食、文化体験などができるスペースとしてよみがえらせ、地域活性化につなげたい考えだ。

 物件は白鷹町浅立の旧奥山源内邸。300年続いた地元の名家だ。上杉鷹山の治世に養蚕が盛んな信州などの桑や蚕を研究、地元の気候や土壌に適した桑や蚕を生み出し、米沢藩養蚕事業の拡大に携わった。約8千平方メートルの敷地に母屋のほか蔵が五つある。一方、とみひろは国内の生産者が減り続ける中、着物と切っても切り離せない養蚕文化を次世代に伝えようと2015年から、同町十王で養蚕事業に取り組んできた。その縁で同年に旧奥山邸の土地建物を取得し、数年前から東北芸術工科大や白鷹町などと旧奥山邸の活用、同町の観光資源発掘について検証していた。

 今回、とみひろのほか県内の宿泊事業者、西日本の古民家再生事業者、東京の地方創生ファンドが出資参画して新会社「ukitam(うきたむ)」を設立。物件の活用や運営を担う。古民家再生事業者は各地で実績を挙げる業界の第一人者で、本県では初めての案件となる。

 今後、旧奥山邸や地域の歴史と文化を生かしながら宿泊や飲食、体験ができる拠点への改修を進める。来年春ごろのプレオープンを目指し住民への説明を進めており、8月6日には町役場での事業説明会に加え、現地見学会も開く予定。

 冨田社長は「養蚕や染織など奥山源内さんの思いや白鷹、置賜、上杉藩の歴史と文化を受け継ぐ拠点にしていきたい。ふるさとに学び、ふるさとの良さを知ることで活性化への活力は生まれてくる。誇れるふるさとを次世代に残し、まちおこしにもつながる場所としたい」と話している。

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