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【高校野球】待望の夏(中) 山形東の女子選手・長谷川さん

2020年07月10日 15:17
保護者からチームに贈られた千羽鶴を手にする山形東の長谷川柚月さん。「大会では全力で選手を支える」と意気込む=山形市・同校
 「大会に出場できないことは初めから分かっていた。それでも、選手として高校野球に励みたかった」。山形東3年の長谷川柚月(ゆづき)選手(17)は今季県内唯一の女子選手として練習に汗を流してきた。日本高野連の規定で女子部員は公式戦に出場できない。選手としてグラウンドには立てないが、日大山形との初戦では記録員としてベンチに入る予定だ。仲間と同じユニホームで締めくくりの舞台に臨む。

 小学校時代はスポーツ少年団で軟式野球、中学校ではソフトボールに取り組んだ。高校入学時、男子部員との体格、体力差への不安はあったが、プレーしてこその楽しさを味わいたいと、選手として入部する道を選んだ。佐藤陽一監督(59)も「男子部員と一緒に練習することになる。大変かもしれないが、気持ちと体力がついてくるのであれば」と入部を許可した。

 ポジションは二塁手。以前は外野手だったが、スピーディーな動きと細やかな技術を基にしたプレーに憧れ、内野手に転向した。競技の魅力について「投打だけでなく、状況に応じて柔軟な判断が求められる。突き詰めて考えていく面白さがある」と目を輝かせる。

 しかし、野球に対する熱い思いとは裏腹に、強い葛藤を抱え続けてきたのも事実だ。「頑張ってきた自負はあるが、戦力という面で他の部員と比べると劣ってしまう」。厳しい自己評価をした上で「どれだけ努力しても、公式戦の背番号は得られない。悲しい気持ちはいつもつきまとっていた」と率直な心境を吐露する。

 佐藤監督は「試合への出場機会をつくることができず、我慢を強いてしまった」とする一方、「(長谷川選手が)練習を休んだ記憶はほとんどない。つらいことも多かったはず。一生懸命野球に取り組んできたことをたたえたい」と話す。

 今年6月に出場した対外試合はノーエラーで終えた。内野ゴロを一塁に送球して1死を奪った。「驚くようなプレーではないが、出場試合が少ない自分にとっては貴重なシーン。2年間の頑張りが報われた達成感があった」と白い歯をのぞかせた。

 現在のメンバーで臨む最後の大会では、ベンチから声援を送るなどしてグラウンド上の選手を支える。「全力でサポートし、周囲への恩返しをしたい」と笑顔を見せ、「球場の特別な雰囲気の中で仲間とともに戦える幸せをかみしめ、高校野球の集大成にする」と大会に向けた思いを語った。
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