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浜中あさり海岸で初の離岸流調査 酒田

2020年07月03日 22:35
海面着色剤を流し、離岸流の実態を観察した調査=酒田市・浜中あさり海水浴場
 海水浴シーズンを前に、酒田市の浜中あさり海岸で3日、酒田海上保安部と長岡技術科学大(新潟県)などが「離岸流」の発生状況などを確認する調査を初めて実施した。昨年、この海岸では離岸流による死亡事故が起きた。今夏は新型コロナウイルスの感染防止のためオープンを見送る海水浴場もあり、関係者は監視員がいない中での同様の事故の発生に警鐘を鳴らす。
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 離岸流は打ち寄せられた波が沖に戻る際に発生する強く、急速な海水の流れ。幅10~30メートルで、数十メートルから数百メートル沖合に向かって流れるという。波の高さが50センチの場合、毎秒40センチ沖に運ばれるとされ、酒田海保の伊藤靖男交通課長は「五輪クラスの競泳選手でも流れに逆らって泳ぐのは難しい」と指摘する。

 万が一、離岸流に巻き込まれた場合は、落ち着いて海岸線と平行に泳ぎ、勢いが弱い海面まで離脱するしかない。昨年の死亡事故でも、亡くなった仙台市の男子大学生(19)は遊泳中、離岸流に流されたとみられる。

 この日の調査は蛍光色の海面着色剤(シーマーカー)を波打ち際から流し、小型無人機ドローンで上空から撮影。沖に向かう流れの状況を観察した。今後、画像分析を進めるという。調査に立ち会い、津波や離岸流について研究する同大工学部の犬飼直之准教授(海洋工学)によると、発生のメカニズムは海岸や海中の地形によるタイプと、人工岬などの構造物によって起きる2種類があるという。

 水深が深い部分と浅い部分が砂浜に平行して連なっている海岸では、深い部分から押し寄せた波が浅い部分に集まり、沖へ戻る強い流れができるという。一方、人工岬の付近などでは、波によって海岸線に沿った海水の流れが発生。岬にぶつかると、行き場を失い沖に向かう流れに変化する。「波や地形の状況によって異なり、発生場所などを正確には予測できない」と犬飼准教授。伊藤課長は「離岸流はどこの海岸でも発生する危険性はある。監視員がいないなど、危険な海では遊泳しないでほしい」と話した。

関連写真

  • 海面着色剤を流し、離岸流の実態を観察した調査=酒田市・浜中あさり海水浴場
  • 海面着色剤を流し、離岸流の実態を観察した調査=酒田市・浜中あさり海水浴場
  • 波打ち際から流した蛍光色のシーマーカーは離岸流に乗って沖へ伸びた(酒田海上保安部提供)

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