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キリシタン・山浦玄蕃の「こて絵欄間」発見 米沢で公開、宗教の教え感じる描き込み

2020年07月03日 14:25
山浦玄蕃がこて絵で描いたとされる欄間=米沢市・田沢コミュニティセンター
 江戸時代のキリスト教徒に対する迫害を逃れるため、京都から米沢に移り住んだ公家の子で、上杉家と縁がある山浦玄蕃(やまうらげんば)が描いたとされる「こて絵欄間」が、米沢市田沢地区の古民家で見つかった。地元の田沢郷土誌編集委員会が修復し、田沢コミュニティセンターで公開している。

 中国の故事をモチーフとした図柄ながら、細部にはキリスト教をほうふつとさせる描き込みがある。同委員会は「キリシタンとして処刑される自らの運命を予期したかのような印象を受ける」と話している。

 玄蕃は1635(寛永12)年、妻子を伴って米沢に来た。上席家老に就き、断絶していた上杉一門の山浦家を継いだ。その後、玄蕃がキリシタンだと幕府に密告され、米沢藩は領内にかくまったが、最終的に幕府から斬首を命じられ、極楽寺で処刑された。

 欄間は領内にかくまわれていた時の作品とみられ、大きさは縦約60センチ、横約1.8メートル。表裏一組の計2枚で構成されている。壁を塗る際に使う「こて」で描く技法が特徴で、しっくいを盛り上げるなどして絵に立体感を持たせる点が見どころという。

 図柄は四つ。中国の故事がモチーフだが、所々に「キリスト教の影響では」との描き込みがうかがえる。郷土誌編集委員長の清野春樹さん(71)は「仙人が剣に乗って波を渡る図柄がある。通常は笠(かさ)が描かれるが、亜麻布のような柔らかい袋を背負っている。まるでキリスト教の聖骸布(せいがいふ)を思わせる」と分析する。

 欄間は2018年6月、取り壊される予定だった田沢地区内の古民家で見つかった。署名など玄蕃が描いたことを示す痕跡はなかったが、清野さんは「作風から玄蕃が描いた可能性が高い」と指摘する。損傷した部分を修復した後、木枠で縁を覆った。

 今後の活用について、田沢郷土誌編集委員会会長の大友恒則さん(78)は「来年、田沢コミュニティセンターが新しくなる。専用のコーナーを設け、多くの人に見てほしい」と話している。
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