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「十一面菩薩」実は18面 中山・岡観音堂調査、製作は鎌倉初期

2020年06月25日 13:15
大学教授らが木造十一面千手観音菩薩立像の大きさや構造を調べた=2019年7月、中山町岡
 中山町岡地区にある岡観音堂の本尊で町指定有形文化財「木造十一面千手観音菩薩(ぼさつ)立像」の調査が終わり、製作時期は鎌倉初期で、顔面は11でなく18あることが判明した。脇士の不動明王と毘沙門天(びしゃもんてん)は調査で材質が同じ樹種と分かり、仏像3体で一組になっている三尊一具とみられ、1200年代前半に造られたと推定される。町内では最も古い仏像と科学的に明らかになり、文化財としての価値が改めて確認された。

 現地調査は昨夏に実施。木製彫刻文化財保存修復研究所(名古屋市)と東北芸術工科大教授らが行った。仏像を安置場所から移動させ、背面も詳しく記録。制作時期は放射性炭素の含有量を計測して調べた。

 仏像3体は平安後期の様式で、カツラで造られていた。本尊は昭和期に2度の調査が行われたものの、背面までは調査されず、長く十一面とされてきた。十八面は全国でも珍しい例という。手の組み方は阿弥陀(あみだ)如来の形で「時代や拝観者の要求、美の変遷により、修正が加えられてきたのではないか」と推測している。

 本堂からは他に、江戸から明治にかけて奉納されたとみられる11体が見つかり、併せて調査した。

 調査報告書は今年3月にまとまり、町教育委員会が発行した。町立図書館に収蔵している他、芸工大の図書館、県立図書館に寄贈した。

本尊の調査が行われた岡観音堂
 調査に関わった町地域おこし協力隊の左治木悠子さんは「価値が科学的に証明されて良かった。最上三十三観音の子年御開帳に合わせて盛り上げる予定だったが…」と残念がった。町民向けの報告会を予定しており、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いた頃に開く。
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