県内ニュース

模索続く、ホール利用 採算面、感染対策…課題多く

2020年06月16日 14:55
50人に限定し、座席間隔を空けるなど感染予防対策を講じて行われた講演会=山形市・東ソーアリーナ
 新型コロナウイルス感染拡大に伴う本県の営業自粛要請が解除されてから約1カ月。県内の文化施設で少しずつイベント開催の動きが出てきた。ただ、採算面や感染防止対策などの課題は多く、大規模なホール利用は進んでいない。19日から収容人数などの制限がさらに緩和されるものの、どのような形で実施できるのか模索が続く。

 山形市の東ソーアリーナ(旧シベールアリーナ)で14日、自粛要請解除後、初めてのイベントとなる講演会が開かれた。県が示したイベント開催制限人数100人以下となる50人に限定。座席間隔を空け、入口ドアを講演中も開放するなどの対策が講じられた。白鷹町から訪れた男性(76)は「講演や演劇などの文化は人生を豊かにしてくれる。少しずつこういう場が戻ってきてほしい」と有意義な時間に浸った。

 来場者が減る分、採算面では赤字となる。運営する弦地域文化支援財団の遠藤征広事務局長は「多くの人の支援で施設を続けることができる。文化に触れる機会を提供していくのが使命。知恵を絞ってやっていくしかない」と話した。

 一方でより規模の大きい公立施設ではイベント開催が見通せていない。鶴岡市の荘銀タクト鶴岡、酒田市の希望ホールは19日から、南陽市のシェルターなんようホールは7月10日から、大ホールの利用制限を収容人数の半分ほどに緩和するが、いずれも秋ごろまでのイベントはほとんどが中止または延期となっている。予定が入っているものも、感染の第2波次第でどうなるか不透明な状況だ。加えて感染予防対策などの負担がイベントを主催する側に二の足を踏ませている。

 市民活動の発表の場としての利用も多い山形市民会館では市民の芸術活動への影響も心配する。「合唱や演劇の練習さえままならない状況。モチベーションを保つのが大変という声も聞く。場を提供する側としても安全なやり方を考えていきたい」とする。

 1カ月半遅れで先月オープンしたやまぎん県民ホールでも19日から大ホールの収容数が千人以内(定員2001席)に緩和されるが、宇山友思支配人は「制限が長引けば興行は成り立たない」と話す。「施設運営の方法も含めエンターテインメントの根底を考え直す必要も出てくる」と危機感を募らせる。

 一方で地域の公立施設として文化芸術を守り、発信する役割を果たす必要性も感じている。7月12日にはオープン後、観客を入れて初の公演となる山形交響楽団と仙台フィルハーモニー管弦楽団の合同演奏会が開かれる。「これをトライアルとして今後に生かせるやり方や感染対策を考える。制約がある中でできることを進めていく」とした。
おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2020年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2020年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から