県内ニュース

戻った夏、心に熱~ありがとう伝える舞台に 高校野球独自大会

2020年06月06日 07:52
 コロナ禍で夢舞台が奪われた県内球児の躍動の場となる県高校野球連盟の独自大会が7月に開催されることが決まった5日、グラウンドにはつらつとした声が響き渡った。「ありがとうを伝える舞台にしたい」。選手たちは喜びを胸にプレーでの恩返しを誓い、努力を見守ってきた指導者は教え子たちの背中を押した。

 「頑張ってきた選手はもちろん、保護者や指導者の目線からも大会開催はありがたい」。日大山形高の荒木準也監督(48)は安堵(あんど)の声を上げた。「最終学年にとって区切りの大会だが、背番号を勝ち取ったメンバーで本気の勝負をしていく」と語り、表情を引き締めた。

 練習開始前、グラウンド脇に集合した選手に荒木監督はげきを飛ばした。「大会は一発勝負。全力で練習に取り組んでほしい」。3年の町田紘司朗主将(17)は「優勝を目指す姿勢に変わりはない。勝ちたいという強い気持ちは全員が持っている」と決意を新たにし、「残りわずかな時間をかみしめ、高校野球をやりきりたい」と力を込めた。

走者の状況に応じたノック練習に励む山形南高の選手たち=山形市・同校グラウンド
 2年前の山形大会で4強入りした山形南高。石井貴之監督(46)は「甲子園も今回の大会も、開催の可能性がある限り常に準備してきた。ようやく夏がやってくる」とナインの気持ちを代弁した。

 部活動の制約は多く、受験に向けた講習も始まる。学校に隣接するグラウンドはサッカー部やラグビー部と共用。例年であれば他の部活動が終わった後に外野を使えたが、今は練習内容が限られる。1年生の部登録は済んでおらず、3年生9人を柱に準備を進める。

 「戦う気持ちをつくってきたが、秋が終わった後の実戦経験はない。いかに連係やチームプレーを詰められるか」と石井監督。3年の杉本光志朗主将(17)は「多くの尽力があっての大会で、新たなスタートが切れる。親や後輩、みんなにありがとうを伝える舞台にしたい」と気合を入れた。

ウエートトレーニングに励む寒河江高の選手たち。大会日程が決まり、熱が入る=寒河江市・同校グラウンド
 寒河江高のグラウンドにはいつも以上に元気な声が響き渡った。打撃練習では全員がフルスイングし、ウエートトレーニングに取り組む選手を周囲が声を掛けて鼓舞するなど、終始明るいムードに包まれた。

 3年生は11人で、「全員で挑む舞台ができたことで、みんなの気持ちが高ぶっている」と鈴木優汰主将(17)。集大成となる大会へ向けて「開催へ動いてくれた方々への感謝を忘れず、堅守でリズムをつかみ、ワンチャンスをものにするチームにしたい」と意気込んだ。阿部和之監督(45)は「思い出づくりではなく、選手の力を最大限発揮できるようにしたい」と話した。

 南陽高は2、3年生計4人に新入部員6人を加えて大会に臨む予定だ。「人数こそ少ないが、工夫を重ねた練習で実戦に備えてきた」と渡辺大也監督(27)。新戦力に期待を寄せつつ「選手のモチベーションは高い。完全燃焼し、3年生の将来や今後のチーム継承に向けて有意義な戦いにしたい」と語った。
おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2020年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2020年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から