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その発言は本心ですか? “誰か”傷つける偏見、差別消えず

2020年05月31日 13:58
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国的に解除され、「日常」を取り戻す歩みが始まった。一方で生活の不安が払拭(ふっしょく)されたわけではなく、県内では宅配業者や医療従事者、感染者への偏見や差別、デマが消えない。識者はこうした行為が当事者の心を傷つけ、「社会の分断」につながるとし、正しい情報に基づく冷静な判断と、いたわる心が一人一人に求められると指摘する。

 県内の宅配業者は、配達先から「コロナじゃないだろうな」「消毒スプレーをかけて」「ペットに近づかないで」といった心ない言葉を掛けられたという。ボールペンを差し出したところ、嫌がられたケースも。別の業者は顔見知りの女性から「濃厚接触者じゃないわよね」と言われたといい「冗談か本気か分からず、ショックで言葉が出なかった」と振り返る。

 県看護協会の聞き取りでは、新型コロナの治療を担う県内の感染症指定医療機関の看護職に対し「感染リスクがある。(子どもを)登園させないでほしい」「感染するから家に帰ってこないで」など保育施設、家族からの差別的な扱いや言動も確認されている。

 「家の窓ガラスが割られた」「家族が自殺した」「入浴施設で『帰れ』と言われた」―。ちまたやインターネット上では感染者、その家族に関する根拠のないうわさも飛び交っている。

 こうした状況について、本県の感染症関連の公表基準の検討に携わった山形新聞報道審査会長の国方敬司山形大名誉教授は「病人への非難はどう考えてもおかしなことで、ましてやコロナと闘う医療従事者らが被害に遭うことはあってはならない」と強調する。会員制交流サイト(SNS)などで一度発信した言葉を取り消すのは難しく「発言する前に、それが本心なのか、社会にとって良いことなのか、勢い任せになっていないか、後悔しないかを、一つ間を置いて冷静に考えてほしい」と訴える。
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