県内ニュース

感染経路の把握、追い付かず 連日確認、職員の負担大きく

2020年04月10日 08:44
 県内の新型コロナウイルスの感染者は日を追うごとに増え、9日で計27人となった。友人との交流や同居など感染原因を推定できる場合がある一方で、感染経路や濃厚接触者を把握しきれないケースも目立つ。感染者の入院などにより継続的な聞き取りは困難で、情報収集に携わる担当職員の負担も大きい。感染拡大に歯止めをかけるための追跡調査が難しい現状が浮かび上がっている。

 県によると、9日に感染が公表された5人のうち、鶴岡市の20代男性は、クラスター(感染者集団)が発生した仙台市の英国風パブ利用者(感染確認)の友人だった。3月26日、男性の家に利用者が泊まりに来たという接点があった。高畠町の感染者3人は、既に感染が判明した高畠消防署勤務の20代男性の家族だ。これらの感染経路は見えているものの、行動歴や濃厚接触者の範囲まではいずれもつかみきれていない。

 山形市で9日に初めて感染が確認された20代の飲食店従業員の女性の場合も詳細は多くが不明の状態だ。記者会見で市は女性の勤め先などを問われ、「感染を広げるような行動が確認された場合、公表する」とし、調査中との説明を繰り返した。これまでに県が発表した感染者の中にも関係性が不明な点がみられ、上山市の50代男性、酒田市の40代男性の行動歴などは分かっていない。

 PCR検査で陽性反応が出た場合、担当者が面談や電話で症状などを調査する。入院後に改めて連絡をとる際には医師の許可が必要となるため定期的な情報収集は難しい。当事者の家族からも話を聞くが、家族の動揺が大きく、聞き取りが思うように進まないケースもあるという。

 阿部英明県薬務・感染症対策室長は9日の会見で、「連日の感染確認により人手が足りていない」と苦しい胸の内を明かし、「各総合支庁で調査体制を強化し、なるべく早く新しい情報を伝えられるようにしたい」と話した。

 「積極的な疫学調査を実施し、感染拡大防止に全力で取り組む」。吉村美栄子知事が会見のたびに強調するこの言葉は、ウイルスとの闘いが、先の見えないものであることを表している。

高畠の感染男性、電機メーカー(米沢)に勤務
 米沢市中田町に米沢工場を置く電気機器メーカー・サクサプレシジョン(東京)の親会社のサクサホールディングス(同)は9日、同工場の従業員が新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。同社によると、この従業員は同日県が公表した高畠町の50代男性。

 同社によると、男性は5日に発熱し医療機関を受診して自宅療養していた。6日に同居する家族に感染が確認され、PCR検査を受けて陽性だった。

 同工場の従業員は約40人。男性は特定の倉庫内で勤務しており、濃厚接触の可能性がある9人が自宅待機している。当該倉庫は今後消毒作業を行い、それ以外の場所の業務は継続している。

鶴岡の男性は市内製造工場に勤務
 輸送用機器製造のマーレエンジンコンポーネンツジャパン(鶴岡市)は9日、山形新聞の取材に、鶴岡工場の従業員が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。従業員は8日に公表された鶴岡市の20代男性。

 同社によると、工場には約600人が勤務している。男性のPCR検査結果が7日に分かり、翌8日から2週間程度を目安に、同じ職場・シフトの従業員を自宅待機とした。工場の消毒作業を行い、一部を除いて業務を継続している。同日付でホームページに感染者発生と対応を掲載した。
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