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仙台のクラスター、家族内感染の要因に 県内感染者の増加止まらず

2020年04月09日 10:19
クラスターが発生した英国風パブ「HUB仙台一番町四丁目店」。感染が判明した鶴岡市の男性2人も利用していた=仙台市青葉区
 県内で新型コロナウイルスの感染者の増加が止まらない。8日は新たに3人の感染が分かり、県外のクラスター(感染者集団)が県境を越え、本県で家族内の感染を引き起こしたとみられることも判明した。感染者の1人は症状が出てから地元の開業医を受診しており、地域の医療関係者も危機感を強めている。

 県によると、8日に感染が確認された鶴岡市の40代女性従業員と20代の男性会社員は、クラスターが発生した仙台市の英国風パブ利用者の同居家族。利用者は6日に感染が判明した鉄骨工事会社の男性社員で、先月20日に友人と訪れていた。自宅では家族と食事や団らん時に一緒の部屋で過ごしていた。

 仙台市によると、同パブの先月20~21日の利用者の中で同市在住者だけでも8人の感染が分かっており、関連するPCR検査数は146件に上る。女性従業員、男性会社員とも業務上は外部と接触はないが、県が職場内に濃厚接触者がいないか調べている。阿部英明県薬務・感染症対策室長は8日の記者会見で「クラスターは関係者が多く、社会に与える影響は大きい」とさらなる感染の広がりに懸念を示した。

 鉄骨工事会社の男性社員は無症状にもかかわらず、検査で陽性だった。阿彦忠之県医療統括監は会見で「家族の2人に陽性が出るとは思わなかった」と驚きを隠さず、「無症状でも(密閉、密集、密接の)3密のある同居家族内では感染が起こり得る。手洗いの徹底や、タオルを共有しないなどの対策が有効だ」と県民に呼び掛けた。

 一方、酒田市の40代の男性会社員は市内の開業医を2度にわたって受診していた。県は感染者も医師らもマスクをし、診察時間も短かったため、院内感染のリスクは低いとみている。ただ、県内で感染者が増加する中、開業医の不安は高まっているといい、発熱のある人の診療時間を他の患者と分けたり、車内で診察したりしている事例があるという。「開業医から保健所への電話相談も明らかに多くなっている」と阿彦統括監。刻一刻と変わる状況を踏まえ「今後も対策の継続、強化をしていきたい」と語った。

酒田市、保育所や産直などを除く163カ所を臨時休館
 新型コロナウイルスの感染者が初めて確認された酒田市の丸山至市長は8日、市役所で記者会見し、同日から来月10日まで、市内の保育所や産直施設などを除く公共施設163カ所を臨時休館すると発表した。

 緊急事態宣言の対象となった7都府県や、海外を訪れた市職員に対しては、帰県翌日から2週間を特別休暇とし、出勤させない措置を講じる。8日現在で20人が対象となっている。

 丸山市長は「事態を重く受け止め、地域医療の崩壊を防ぐために万全の対策を講じる。不要不急の外出を控えるなど感染予防を徹底してほしい」と市民に呼び掛けた。

高畠の感染女性、米沢の食品工場に勤務
 食材輸入卸などの佐勇(東京)は8日、山形新聞の取材に米沢市の米沢オフィス・アルカディア内の工場で働くパート従業員が、新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。同社などによると、この従業員は6日に感染が確認された高畠町の40代女性。

 同社の話では、女性従業員は原料の運搬を担当。発熱などの症状はなく、3日まで通常通り勤務していた。東京に住む家族が3月下旬に帰省した際、友人と会食。後日、この友人の感染が確認されたため、PCR検査を受け、陽性となった。

 同社は安全性を重視し、従業員約120人を自宅待機としている。保健所の7日の立ち入り検査で、工場の防疫体制に問題がなかったことなどから稼働再開の許可が出た。9日に消毒作業を行った上で、来週以降に業務を再開する予定。

応援派遣し業務を再開・高畠消防署
 20代男性消防士が新型コロナウイルスに感染したことを受け、施設と緊急車両の消毒を行った置賜広域行政事務組合消防本部高畠消防署は、7日夕に業務を再開した。

 同本部によると、感染者を除く全署員32人のうち、16人に男性消防士との接触の疑いがあるとして、2週間の自宅待機を命じた。残りの16人と、米沢、南陽、川西の各署から応援派遣を受けた署員らで、高畠署管内の発生に対応している。

大蔵の特養、入所者らの陰性受け「より防止に努める」
 職員2人が感染し、入所者と職員計81人のPCR検査結果が全員陰性だった特別養護老人ホーム翠明荘(大蔵村)の信田春夫荘長は8日、山形新聞の電話取材に対し「まずは良かったが、もろ手を挙げて喜べる状況ではない。より一層感染拡大防止に努める」と気を引き締めていた。

 検査結果を伝えられた職員は一様にほっとした様子だったという。入所者の家族には電話で結果を伝えた。信田荘長は、県から入所者らの経過観察をするよう指導されたとし「入所者に接する前の衛生管理を引き続き徹底し、職員が密集しないような職場環境を整えたい」と話した。
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