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東海山形訴訟・県に一転、開示命令 仙台高裁「不利益の恐れない」

2020年03月27日 08:41
 東海大山形高を運営する学校法人「東海山形学園」(山形市)の財務書類の情報公開請求に対し一部非開示とした県の決定は不当だとし、市民オンブズマン県会議の長岡昇共同代表が決定の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が26日、仙台高裁であった。小林久起裁判長は決定を妥当とした一審山形地裁判決を取り消し、県に開示を命じた。

 県は補助金を交付している学校法人から財務書類の提出を受けている。判決で小林裁判長は、学校法人は公共性が高く、私立学校法では財務情報の積極的な公開を促していると説明。一部を非開示とした県の決定は、違法だと指摘した。

 一審判決は、非開示部分を開示すると、他の競合する学校法人に経営ノウハウなどを明かすことになり、利益を害する恐れがあるとした。これに対して仙台高裁は、全国的に学校法人が財務書類を公表している事例があることを踏まえ、「(県が全てを開示しても)競争上の正当な利益を害する恐れがあるとは認められない」と判断。開示による具体的な不利益について、県側の主張や立証は不十分とも指摘した。

 同学園の吉村和文理事長はケーブルテレビ事業などのダイバーシティメディア(山形市)社長を務めており、原告側は代表者が同じで、県の補助金を受けている学園と同社で行われた3千万円の短期貸し付けに問題がなかったかを調べるため、2017年4月、同学園の12~16年度の財務関係書類の開示を県に求めた。県が同5月に一部非開示の決定をしたため、同7月に提訴した。

 この短期貸し付けを巡って長岡共同代表は、私立学校法が今回のような融資の場合に求めている特別代理人選任に関する文書についても、非開示とした県の決定取り消しを請求。審査が行われている。

原告の市民オンブズマン「良識ある判断」
 控訴審判決を受け、原告の長岡昇共同代表は仙台市内で記者会見を開き、「情報公開への深い理解に基づいた良識ある判断だ」と述べた。県に対しては「曖昧、恣意(しい)的な理由で公文書を非開示とすることは『知る権利』の侵害になると自覚してほしい」と注文した。

 一方、吉村美栄子知事は「今後、判決内容を精査し、対応を検討する」とコメントした。
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