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山形のサニックス、トラックEV化に挑戦 山形大が支援、今秋から実証実験

2020年02月21日 11:31
トラックEV化事業と計画発電蓄電制御システム開発事業について説明するサニックスの佐藤啓社長(左)と、小野寺忠司山形大国際事業化研究センター長=山形市・山形大小白川キャンパス
 自動車総合整備業のサニックス(山形市、佐藤啓社長)が、計画発電蓄電制御システムの開発と、同システムを利用したトラックの電気自動車(EV)化に取り組んでいる。実用化できれば二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減でき、将来にわたって有用な技術になる。佐藤社長は「環境負荷軽減だけでなく、災害時の電源としても役立つ」と話す。山形大の支援を受け今秋に実証実験を始める。

 国は2030年度までにCO2排出量を26%削減する目標を掲げるが、運輸部門は乗用車に比べトラックやバスなど大型商用車のEV化が進んでいない。総走行距離約200万キロに耐えられる電池やモーターが少ないからだ。加えて、走行距離を伸ばそうと搭載電池を増やせば荷物積載量が減少し、車両価格は高騰する。充電時間が長いと稼働時間が減り、採算性が低下することも普及が進まない要因という。

 サニックスはプラグインレンジエクステンダー(PRE)EVトラックを開発中だ。東芝製の長寿命電池と、鉄道技術を用いた高耐久モーターを採用した上で、計画発電蓄電制御システムを開発。小型発電機、蓄電池と共にEV駆動ユニットとしてトラックに設置すれば、発電機と電池が小型化でき課題を解決できる。

 従来車の改造と新型車の発売により、30年度に国内で20万台の普及を狙う。実現できれば同社の試算でCO2削減目標26%のうち8%を賄える。コスト面でも従来と変わらないという。

 18年度から山形大国際事業化研究センターの支援を受け、計画発電蓄電制御装置開発のエーシーテクノロジーズ(横浜市)、運送業の第一貨物(山形市)と連携する。総事業費は約3億円。環境省に採択され、2億円強を助成金で賄う。

 佐藤社長と小野寺忠司同センター長が20日、同市の山形大小白川キャンパスで開かれた学長定例記者会見の席上、事業の内容や意義を説明した。今秋にトラック改造が終了。21年度にかけて実証実験に臨み課題や問題点を洗い出す。佐藤社長は「システム、技術は乗用車に応用できる。海外展開も視野に入れたい」と意気込んだ。

◇計画発電蓄電制御システム 3次元の地理情報システム(GIS)などIoT(モノのインターネット)技術を活用し、走行予定のルートや地形から必要な消費電力量、発電時期を予測計算。電池残量も加味し、小型発電機によって必要な時に必要な量を計画的に発電、蓄電する。消費分しか発電しないため、発電機と電池の小型化が可能になる。ディーゼル車だけではなくガソリン車、水素燃料電池車など幅広い車に応用でき、汎用(はんよう)性が高い点も特徴という。
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