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新時代切り開く~県予算案内示(2) 災害対応力の強化

2020年02月17日 09:54
昨年の台風19号では各地で浸水被害が発生した。県は「災害対応力の強化」を重点に減災対策を進める=高畠町(小型無人機ドローン使用)
 激甚化する豪雨などの自然災害に備え、早急なインフラ強化が求められている。“想定外”の被害から県民を守るため、県は喫緊の課題として「災害対応力の強化」を掲げた。特に県内で相次ぐ河川の氾濫や内水被害への対策を重要課題の一つに挙げ、堤防工事をはじめ、河川の流下能力向上対策事業などに注力する方針だ。

 2018年8月の豪雨で2度の浸水被害に遭った戸沢村蔵岡地区では、角間沢川の再度の氾濫による被害防止に向け、集落を高さ最大約3メートルの堤防で取り囲む「輪中堤(わじゅうてい)」の整備を進める。保護対象となるのは約80世帯(昨年3月時点)。政府の関係予算を活用しながら事業展開し、国土交通省新庄河川事務所や戸沢村と連携して22年3月末の完成を目指す。20年度は田畑を中心とした用地買収を始め、堤防の一部工事にも着手する。

 19年の台風19号による災害発生を受け、「水害・内水被害軽減緊急対策事業」として約1億3千万円を予算化した。置賜地方などで雨水が川に排水されずに発生する内水被害が起きたことを教訓に、可搬式排水ポンプの配備を通じて市町村の水防活動を支援する考えだ。

 加えて県が管理する排水樋管操作の最適化にも緊急的に取り組む。現状では夜間照明が十分ではないため、担当者による操作水位の視認性向上が課題となっている。照明装置の整備を進めて作業環境の改善を図るほか、担当者個々の経験に頼りがちな操作の手順書も作成する。これらはモデル的に県内各地で事業展開していく。

 19~21年度を実施期間とした「河川流下能力向上緊急対策計画」は2年度目を迎える。堆積土砂の撤去や支障木の伐採などを計画的に進めるもので、主要道路が平行する場所をはじめ、本川合流部分など計約240カ所をリストアップ。このうち20年度は80カ所程度で取り組む方針で、8億5700万円を計上した。

 また小型無人機ドローンを活用し、一連の作業を終えた箇所などでの状況把握に努める。ドローンであれば土砂がたまりやすい場所を上空から確かめることができ、人が入りにくい山間部のような場所でも調査が可能となる。収集したデータで取り組みの効果を検証し、今後の流下能力向上対策に生かす。

 インフラ整備を進めると同時に、住民の避難活動を支援するための情報発信にも力を注ぐ。県は現在、「河川砂防情報システム」を構築し、インターネットを通じて各河川の水位状況などを県民に伝えている。グラフや数値で情報をまとめていることから、今後はカメラで収めた画像中心の構成に切り替えるなど、分かりやすい情報発信方法を検討する。

【主な事業と予算額】
▼輪中堤の整備など「防災・減災、国土強靱化」に対応する河川整備関係 21億9845万円
▼河川流下能力向上緊急対策 8億5700万円
▼水害・内水被害軽減緊急対策 1億3000万円
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