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リンゴ黒星病急拡大、過去10年で最悪 県など対策会議、根絶へ防除徹底

2020年01月24日 13:00
黒星病が発生したリンゴの葉(県提供)
 カビによるリンゴの病害「黒星病」の拡大が止まらず過去10年で最悪の発生状況となり、関係者が危機感を募らせている。2019年の発生面積は09年と比べ30倍以上で、栽培面積全体の約4割に及ぶ。病害を根絶しない限り感染のリスクが残り、生産者には死活問題。県などは23日、新たな対策会議を立ち上げ、防除の徹底や情報の共有化など、撲滅に向けた対策の強化を確認した。

 「現場の危機感は高まっている。病害の発生数を減らしたい」。山形市内で開かれた対策会議で、県や市町村、JAなどから集まった約60人は厳しい表情で意見を交わした。近年の黒星病の拡大を受け、県病害虫防除所は19年に29年ぶりとなる注意報を出して生産者に対策を促していたが、歯止めはかからなかった。

 黒星病はカビが原因でリンゴなどの葉や果実に黒い斑点が生じる病害。葉に感染した菌は落葉後も死滅することなく越冬し、春先に胞子を飛ばして再び感染する。果実が被害を受けると治すことは難しく、商品価値がなくなってしまうため、感染拡大を防ぐには適切な選定や徹底した落ち葉などの防除が鍵を握る。

 発生面積は09年の25ヘクタールからいったん収束し、13年には3ヘクタール程度まで減少。しかし、14年に80ヘクタールまで増加すると、18年には811ヘクタールまで急増した。19年は6月の雨で防除対策が遅れたことなどが影響し、さらに被害は広がった。一方、被害は一部の果実でとどまるケースも多く、収量が大きく減少するような影響は出ていないという。

 それでも対応の遅れが次年の被害拡大を生む悪循環に陥りそうな状況にあり、佐藤純県技術戦略監は「今の段階で黒星病をしっかり抑えたい」と力を込めた。

 会議では、発生状況の把握と要因を解析し、効果的な対策を検討するほか、生産者に向け、枝切りや落ち葉の適切な処分、適時の薬剤防除を呼び掛けることを確認した。さらに、2月には天童、東根、寒河江各市で防除対策のワークショップを開き、葉が出始める4月ごろには啓発キャラバンを展開。各産地の市町村や関係団体によるメーリングリストを使って迅速に情報を発信・共有できるシステムを構築し、一丸となって撲滅を図る構えだ。
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