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火事で閉店の「カフェコリンズ」、10日再開 米沢、照明など再利用「多くの支えを実感」

2020年01月08日 11:21
新しい店内で開店準備を進める細川昌之さん。照明や時計などは旧店舗で使ったものを再利用した=米沢市・カフェコリンズ
 米沢市東2丁目、松川に架かる万里橋の東側に、地域に愛されてきた1軒の飲食店が復活する。店の名は「カフェコリンズ」。昨年2月に火災に遭い閉店を余儀なくされたが、復活を望む多くの声に背中を押され、今月10日に営業を再開する。オーナーの細川昌之さん(59)は「多くの人に迷惑をお掛けしたが、多くの人に支えられていることも実感した。長くお客さんに喜んでもらえる店にしたい」と前を向いている。

 昨年2月27日夜、定休日で外出していた細川さんの電話が鳴った。「店が火事になった」。店は消防や警察など多くの人に囲まれ、煙を上げていた。当時は何も考えられず、「延焼はさせられない」と思ったこと以外はあまり覚えていない。建物の塗り壁は残ったが、中の柱はすべて焼けてしまった。「とにかく申し訳ない」という気持ちばかりで、しばらくは寝られなかった。出火原因は電気系統の不具合とみられている。

 再開を望む声は早くから聞かれた。「また、するんだよね」。期待はありがたかったが、決意までには2カ月余りの時間を要した。友人、常連客らの「また食べたい」「待っているから」との声が「自分ができることはこれだけ」と決断を後押しした。残った建物を解体した後、7月に再建工事を始めた。

新店舗は石張りの外壁が特徴的だ
 元の店舗は1999年12月にオープン。ハンバーグやパスタがおいしいと、近所の主婦層や外回りのサラリーマンなどでにぎわった。アンティーク調の内装も店内の雰囲気づくりに一役買っていた。火災のすすで真っ黒になった照明やテーブルなどは、建設会社が好意で保管していてくれた。「少しでも節約しないと」と、細川さんは少しずつ磨いてきれいにし、新店舗にも持ち込んだ。

 自身の年齢も考えて新店舗は48席から30席に縮小したが、「よりおいしいものを出したい」という思いは以前にも増して強まった。「待っていてくれた人に対して、中途半端なものは出せない」。本来ならば開店20周年を祝っていたはずの昨年12月、関係者や近所の人を招いて新店舗の完成を報告した。「おいしかった」という客の笑顔を見て「またやってよかった」と改めて思った。

 「まさか火災の当事者になるとは思っていなかった」が、世間の温かさを感じることができた10カ月でもあった。営業再開は静かに迎えるつもり。「気負わずに店を続けていきたい」と話す。
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