五輪めざし工場通路で冬練習 アーチェリー・中村選手に鶴岡の企業提供

2019/12/22 12:22
工場通路でトレーニングする(左から)中村美樹選手と野崎剛さん=鶴岡市・渡会電気土木田代工場

 東京五輪出場が期待されているアーチェリーの中村美樹選手(27)=ハードオフ・鶴岡工高出=は21日、鶴岡市の渡会電気土木(武田啓之社長)の工場通路を利用したトレーニングを始めた。冬期間に思うような練習ができなかった中村選手に同社が活用を提案。雪と寒さに悩むことなく、五輪レベルに近い環境で実戦練習が可能になった。選考会を春に控える中村選手。地元企業の力強い後押しを受け、代表入りを目指す。

 同市田代にある同社のペレット製造工場内約60メートルの通路を使う。この日は中村選手と、指導者の野崎剛さん(55)=鶴岡南高教諭=が的を運び込み、1時間ほど矢を放った。「これからの季節、どう練習しようか悩んでいたから、感謝の気持ちでいっぱいです」と中村選手は笑みを浮かべる。

 地元在住の中村選手にとって、冬の練習場所の確保は悩みの種だった。競技は的まで70メートルの距離で行うが、対応する屋内施設は市内にない。昨冬は小真木原陸上競技場の室内走路を使ったが調子を落とした。「距離は50メートルほどあるが何より寒い。練習量が減った」と野崎さんは振り返る。

 鶴岡ホストタウン企業協賛会長を務めている武田社長は国際的な交流を促進する一方で中村選手の悩みを知り、工場の活用を考えた。さらに、練習用に暖房機材や照明も用意してくれた。「いい場所があってよかった。地元を代表する選手として活躍してほしい」と期待を込める。

 今後は工場が休業する土日を中心に練習していく予定。的までの距離は10メートル短いが、影響はないという。中村選手は「練習量の確保とフォームの確認は十分にできる」と意気込み、鶴岡からの五輪出場に向け、この冬を乗り切る覚悟だ。

 アーチェリーの代表選手は中村選手を含む8人が第1次選考を通過しており、来年3月の第2次選考会、4月の最終選考会を経て3人が選出される。

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