大沼、実業家に不動産売却 本店と旧米沢店

2019/12/17 07:59

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 経営再建中の百貨店・大沼(山形市、長沢光洋代表取締役)が、大沼を支援する県内の実業家男性に山形本店の不動産を売却したことが16日、同社への取材で分かった。旧米沢店(米沢市)も年内に男性に売却する方針。売却額は共に1億円前後。山形本店は今後も従来通り営業を続ける。旧米沢店跡地の活用方法は未定で、現在、同店に入っているサテライト店は当面、現在地で営業を続ける。

 山形本店は既に所有権が男性に移っており、大沼は売却で得た現金を運転資金に充てた。旧米沢店の売却対象は建物、土地のほか駐車場。駐車場はほかに地権者3者がいたが、実業家男性に売却することで話がまとまった。売却によって得る資金は金融機関への債務返済に充てられる。

 男性は、現経営陣が今年3月、東京の投資ファンドから大沼経営権を奪う際、別の投資会社から大沼全株式が担保設定された債権の譲渡を受けるため、2億円を融資した人物。その後も大沼の経営を支えてきた。

 旧米沢店は市中心部の平和通り沿いに1970(昭和45)年、地上6階建てで開店。売り上げ低迷による赤字が続き、経営資源を山形本店に集中するため、今年8月15日に閉店した。9月25日に売り場を1階に集約し、学生服やギフト類、衣料品、菓子類など高ニーズ商品を扱うサテライト店として再出発した。

 大沼山形本店は10月の消費税率引き上げ以降、全国のほかの百貨店と同様、売り上げが前年比で5~10%程度落ち込み、売り上げ回復が急務となっている。今後、売り場構成を見直し、本県を含む地方の食、伝統工芸にも軸足を置くといい、長沢代表取締役は「山形や全国各地の食文化、工芸品を発信する売り場をつくりたい」とした。

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