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皮膚の菌で個人識別、先端研など 組成の差異発見、時間たっても安定で高精度

2019年12月03日 08:59
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 慶応大先端生命科学研究所(先端研、鶴岡市)などの研究グループは2日、人の皮膚に存在し、にきびの原因の一つとして知られる「アクネ菌」の組成が個々人で異なることを突き止めたと発表した。組成自体が長期的に安定していることも分かり、個人識別や物の所有者の特定に応用できる可能性があるとしている。

 人の皮膚には多種多様な細菌が生息し、集団を形成している。アクネ菌はその一種で、遺伝子配列の違う多種類が存在することが、これまでの研究で示唆されていた。研究グループは、菌の遺伝子配列のわずかな違いに着目。その組成を調べた。

 日本人10人について、手と所持品からアクネ菌を採取し、5カ月後、約3年後を比較。菌の組成は個人ごとに異なり、期間を経ても安定していた。これらの情報をコンピューターに学習させ、個人や所有者の識別ができるかを調査。その結果、正答は約80%に上り、皮膚の細菌群の情報と合わせると90%以上となった。

 皮膚の細菌群を巡っては以前から個人識別への活用が研究されていたが、外界にさらされた環境だけに細菌が混入しやすく、精度や安定性に課題があった。今回の研究は、ごく微量のアクネ菌遺伝子を増幅、解析する方法を用いており、応用することで犯罪捜査などでの活用も期待されるという。

 研究成果は米微生物学会の科学雑誌「エムシステムズ」オンライン版に11月26日付で掲載された。先端研の福田真嗣特任教授は「個々人でなぜ違いがあるのかや、皮膚の健康状態との関係など、さらに研究を進めたい」と展望した。
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