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リチウムイオン電池、電気容量倍増に成功 森下山大産学連携准教授ら、ドローン用に製品化目指す

2019年11月22日 10:42
シリコンを使ったシート状の負極を持つ森下正典准教授(右)と、リチウムイオン電池と水系ポリイミド樹脂を手にする長尾圭吾主席部員=山形市・山形大小白川キャンパス
 リチウムイオン電池の研究開発に取り組む森下正典山形大産学連携准教授らのグループは21日、電池の電気容量(電気をためられる量)を従来の約1.5~2倍にできる技術開発に成功したと発表した。電気容量の大きいシリコンを電極に使い、劣化しやすい問題は特殊な樹脂と合わせることで克服した。小型無人機ドローン用の電池として2年以内の製品化を目指す。

 森下准教授と、総合化学メーカー宇部興産(山口県宇部市)の長尾圭吾主席部員がこの日の学長定例会見で説明した。

 リチウムイオン電池の負極(マイナス極)には、電気をためるために黒鉛が用いられているが、シリコンには黒鉛の5~10倍の電気容量があることが知られていた。ただ、シリコンは充電した際の膨張が著しく、樹脂で固めた電極が壊れやすいため実用化が困難だった。

 森下准教授が課題克服に向けて注目したのが、宇部興産が開発した「水系ポリイミド樹脂」だった。従来の樹脂よりも柔軟でよく伸びるという特性があり、この樹脂とシリコンを複合化することで、膨張によるダメージを緩和することができた。

 シリコンの含有量に比例して電気容量は増えるが、従来の電池と同程度の寿命を持たせるため、現在は電極材に黒鉛も交ぜている。現時点の電気容量は従来品の1.5~2倍だが、樹脂の性能を高めてシリコンの量が増やせれば、さらなる容量アップも可能という。

 ドローン用の電池は既にメーカーとの試作を進め、スマートフォン用などの活用も想定している。森下准教授は「将来的には自動車用の電池につなげていきたい」と話している。
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