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プレミアム付き商品券、低所得者の購入低調 県内・PR不足、申請の手間

2019年11月14日 12:38
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 消費税の増税対策として10月に始まったプレミアム付き商品券事業で、対象となる低所得者(住民税非課税者)による自治体への購入申請が低調だ。山形新聞の調査では、県内自治体の平均申請率は2割強で、最低の大蔵村は7%にとどまる。政府や自治体によるPR不足や手続きの手間に加え、商品券の利用が自治体内の店舗などに限られることも背景にあるようだ。

 商品券は増税に伴う家計への負担軽減などを目的に国が補助し、低所得者と0~3歳半の子育て世帯を対象に、1人当たり最大2万5千円分の商品券を2万円で購入できる。子育て世帯へは購入の引換券が届くが、低所得者の場合は自治体に申請する必要がある。

 県内の市町村別に、低所得者のうち申請書を提出した割合を申請率として聞いたところ、40%を超えたのは寒河江市と朝日町のみで、30~40%が13市町、20~30%が13市町、10~20%が5町村、特に低いのは大蔵村の7%、舟形町の8%だった。

 自治体担当者の多くは申請率が想定より低いと感じており、「2014年の消費税引き上げの際に、振り込みで支給した臨時福祉給付金とは異なり、お金を出して商品券を購入するという行為を低所得者が負担と感じ、低調になっているのではないか」(南陽市)などと分析する。

 対策として申請期限の延長や再度の申請書の郵送を行っている自治体もあり、再度の呼び掛けで申請率が向上したところ(尾花沢市、河北町など)もあった。申請率が41.2%と比較的高かった朝日町は「9月中旬に全戸配布で知らせ、10月中旬に未申請の人に再び通知書を送付したのが良かったのでは」としている。

子育て世帯は好意的
 子育て世帯の引き換え状況をみると、明確に把握している自治体は上山、東根、尾花沢、中山など全体の約2割だった。引き換え率は10~40%台と低所得者の申請率とほぼ同じ傾向にあるが、低所得者と比べ申請の手間がなく、交付に好意的な声が聞かれる。

 山形市の保育士の女性(39)は、長男と長女の2人分で5万円の満額を購入。キャッシュレス決済のポイント還元がないスーパーで食品や衣料品を買っているといい「2人分で1万円もお得」と喜ぶ。同市内の主婦(38)も同様に食品や日用品の購入に活用し「家計が助かるのでありがたい」と話した。ただ2人は「5歳ぐらいまで範囲を広げてもいい」「恩恵があるのはいいけど、対象が限定されるのは複雑だ」と戸惑いも見せた。

使用店舗地元限定-使い勝手に難も
 プレミアム付き商品券の使い勝手の悪さを指摘する声もある。ほとんどの自治体は商品券が使える店舗を地元に限定し、日頃、近隣自治体の大型店舗などで買い物をする人にとってはお得感が低い。

 申請率が低かった舟形町と大蔵村の担当者は、両町村の住民とも新庄市などで買い物するケースが多いという。大石田町の担当者は「(隣接する)尾花沢市の大型店で使えないことを知り、申請をやめた人もいた」と話す。

 大型スーパーがない大江町の無職男性(72)は「低所得者は日用品を買う際、価格が安い店を選択せざるを得ず、多くは寒河江市のスーパーなどに行っている。今回の商品券は使えない」と指摘した。同町ではスナックなどの飲食店や建設業者で商品券が使えるが、この男性は「こうした所を低所得者が利用するとは考えにくい。家計負担の軽減よりも、商工業者の収益確保に重きをおいているのでは」と疑問を呈した。
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