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災害対応、課題浮き彫り 県内、台風19号上陸から1週間

2019年10月19日 09:27
水路に詰まり浸水被害を拡大させた可能性がある大量の稲わら。道路や田畑に堆積した分の処分のめどは立っていない=18日、高畠町深沼
 東日本を中心に甚大な被害をもたらした台風19号の襲来から19日で1週間となる。県内では復旧作業が進み、宮城県などの被災地支援の動きも本格化している。一方、浸水被害が相次いだ高畠、川西両町では災害発生時における水門や水路の管理で問題が指摘されるなど、災害対応への課題も浮かび上がってきた。

 田畑や住宅地の浸水被害が深刻だった高畠町。稲刈り後の田んぼに残った稲わらが雨で流され、各所の水路で詰まっている状況が確認された。「稲わらが水路にたまって水があふれ出たのだろう」と、複数の農家が指摘する。これが浸水の拡大を招いた可能性もある。

 稲刈り直後のわらは乾燥していて軽く、水に浮きやすいため、一気に流れ込んだとみられる。田畑や道路にたまった稲わらは処分方法が決まっておらず、町役場には回収作業の費用負担や集積場所について問い合わせが寄せられているという。

 稲わらが流されるのを防ぐ手だてに関し、県の担当者は「わらを土に混ぜる対策も考えられるが、稲刈り後も農家は乾燥や選別作業に忙しい」と対応の難しさを口にした。

 1週間が経過し、町内の浸水住宅の片付けなどは、あらかた終わっているという。

 一方、住宅地などが浸水被害に見舞われた川西町では、18日に開かれた町議会全員協議会で、水門の管理が不十分だったとする声が上がった。水門から川の水が逆流し、被害が拡大した恐れがあるとの指摘を受け、鈴木清隆総務課長はどの住民が管理しているか把握できていない水門があったと説明した。「台風接近が予測された時から体制を確認し、管理を徹底すべきだった」と釈明した。

 復旧に向けてはボランティアの助けもあり、床上浸水の被害に遭った住宅の家具搬出はおおむね完了。今後は広範囲に散乱した稲わらの清掃を行う。

 県外被災地への支援も広がりを見せている。新庄市は19日、宮城県大崎市に地域防災担当の職員2人を派遣し、避難所運営の補助を担う。日本赤十字社県支部も同日、同県丸森町に医療救護班を派遣。県支部の職員1人は日赤宮城県支部の災害対策本部で支援員として19~23日の日程で活動する。県老人福祉施設協議会(峯田幸悦会長)は20日、埼玉県川越市の特別養護老人ホームに介護職員ら2人を派遣する。

 さらに、寒河江市社会福祉協議会は27日に日帰りで被災地へのボランティアバスを運行する。行き先は宮城県を想定し、市民ら20人程度の参加を見込む。募集は21、23、24の各日に行い、電話とファクスで受け付ける。問い合わせは同協議会0237(83)3220。

建物被害193棟、最多は高畠町・県内まとめ
 県は18日、台風19号による県内の被害状況をまとめた。建物被害は193棟に上り、農作物の被害面積は187.3ヘクタールとなった。

 県によると、同日午後1時までに住宅の一部損壊34棟、床上・床下浸水159棟が確認されている。全体では高畠町の84棟が最多で、川西町44棟、村山市27棟と続く。人的被害は重軽傷3人。農作物被害は穀物・いも・豆類135.6ヘクタール、果樹43.3ヘクタール、野菜8.4ヘクタール。全容は明らかになっておらず、今後、被害が拡大する恐れがある。避難所は当時、33市町村の計329カ所で開設され、最大避難者数は4844人だった。
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