県内ニュース

次世代リチウムイオン電池、製品化へ会社設立 山形大発、米沢に開発拠点

2019年10月11日 11:18
PR
 薄型で安全性を高めた次世代型リチウムイオン電池に関する山形大の研究を製品化させるため、関係者が試作開発を担う会社を設立したことが10日、分かった。米沢市を開発拠点とする。地元企業との共同開発などを視野に技術者育成も進め、注目を集めるリチウムイオン電池の分野で世界をリードする拠点の構築を目指す。

 山大の森下正典産学連携准教授の開発グループは、厚さ1ミリ以下で折り曲げられ、発火などの危険性を抑えたリチウムイオン電池を開発し、今月3日に発表した。スマートウオッチをはじめ、身に着けることができる電子端末などで応用範囲が広く注目を集めた。いち早い関連企業の設立は大きな需要を見越したもので、関係者によると既に国内の電池および材料メーカーから試作開発の受注があるという。

 会社名は「バッテリー イノベーション ハブ(BIH)」。これまで同学部発のベンチャー企業設立、運営を手掛けた県内金融機関出身の長谷川貴一氏が社長に就いた。資本金1千万円、設立は7日付。当面は米沢市にある山大工学部のインキュベーション施設を開発拠点とする。

 リチウムイオン電池は、電解液に漬ったプラス(正)極とマイナス(負)極の間をリチウムイオンが移動して充電、放電する。今回のノーベル化学賞を受けた吉野彰・旭化成名誉フェローは、マイナス極に炭素材料を組み合わせることで安全性を高め、電池の基本構成を確立した。一方、電解液は高温で発火する危険性がある有機溶媒が使われ、発熱や発火事故なども報告されている。

 森下准教授らは、この電解液の問題を解消した。電解液に有機化合物を混ぜて粘着性のあるゲル状にすることで、発熱を引き起こすイオンの動きを調整。蓄電能力も維持しながら、曲げに強く、熱で収縮しても燃焼せず発火の危険性も低いという。

 同社は、試作品をメーカーに提供し、2年以内の製品化を目指す。設立5年目の2023年度には雇用約30人、売上高1億9800万円と目標設定している。
おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から