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谷地高、揺るがぬ強さ 茨城国体・カヌースプリント200

2019年10月08日 10:56
 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体2019」は主会期第10日の7日、神栖市の神之池特設カヌー競技場などで13競技を行い、県勢は、カヌースプリント200メートルで少年男子カヤックフォアの谷地高(設楽勝太、小野隼人、古沢諒、荒木優希)が34秒429で、500メートルに続いて制した。少年女子カヤックシングルは平泉真衣(谷地高)が47秒864で頂点に立った。

 カヌー陣はほかに、成年男子カナディアンシングルの志田駿太郎(立命大・寒河江高出)と少年男子カナディアンペアの佐藤颯・布施孝高(谷地高)が準優勝。成年女子カナディアンシングルの佐藤恵(県スポ協)、少年女子カヤックペアの佐藤奈津・西田美優(寒河江高)は4位だった。

 バスケットボール成年女子の山形銀行は決勝で愛知(選抜)に70―71で敗れて準優勝。陸上少年男子Aやり投げの松本大和(酒田光陵高)、クレー射撃トラップ個人の大川明久(大川火薬鉄砲店)が3位に入った。フェンシング成年女子サーブルの県選抜は7位。ボート少年男子シングルスカルは悪天候で順延になった準決勝の残りの2レースを実施。決勝と順位決定戦は中止のため、前日の準決勝をトップ通過した中條扇之介(東京・成立学園高、酒田市出身)を含め、準決勝を勝ち上がった4人の1位が確定した。

〈カヌースプリント200メートル少年男子カヤックフォア〉盤石のレース運びで2冠を果たした谷地高(左から設楽勝太、荒木優希、小野隼人、古沢諒)=茨城県神栖市・神之池特設カヌー競技場
【ハイライト】アクシデントさえ力に―少年男子K4、2冠
 カヌースプリント200メートル少年男子カヤックフォアの谷地高(設楽勝太、小野隼人、古沢諒、荒木優希)が2冠で強さを証明した。予選で予期せぬアクシデントが起こったものの、完勝の500メートルを再現するような一糸乱れぬパドルさばき。困難さえも力に変えてみせた。

 前日の予選のレース中、強風の影響で艇と接触した小野のパドルが破損。他3人の力で残り数十メートルは乗り切ったものの、慣れない代用品での決勝参戦を余儀なくされた。

 短距離の200メートルは一つのミスも許されない。競技者にしか分からない「感覚の違い」(小野)を恐れたが、「スタートを決め、自分たちの形に持ち込めた」と設楽。500メートル同様に盤石のレース運びを見せたが、フィニッシュ後の小野の様子だけが違った。「不安しかなく、一番緊張していた」という心境で頂点をつかみ、号泣した。

 主軸だった設楽・小野のペアは2017年の南東北インターハイを制して以降、数々の大会で頂点に上り詰めた。最後はフォアに乗り換えて二つの優勝。「次は2人が引っ張っていってくれる」と後輩たちに思いを託した。(相原健佑)

〈カヌースプリント200メートル少年女子カヤックシングル〉悲願の頂点に立った平泉真衣(谷地高)
平泉(谷地高)、執念のレース―少年女子K1優勝
 競技人生最後のレースにドラマが待っていた。「これで終わり。これで負けたら悔しい」。少年女子カヤックシングルの平泉真衣(谷地高)は後続の追い上げを執念でかわし、同種目で初の栄冠。ゴール直後は派手に拳を突き上げた。

 500メートルで先着を許した諏訪智美(千葉・小見川高)と、再び競り合うことを予想した。勝機をつかむ条件としたスタートは「ぴたりと合った」と会心の出来。終盤に迫る相手を0秒094の僅差で退けた。「自分でもびっくり」という最高の結果を出し、「悔いなし」「やり切った」「すがすがしい」という言葉が続く。中学時代から指導した芦野貴士監督も「会心レースで集大成を見せてくれた」と万感の表情だった。

 谷地中部小1年時に河北カヌークラブで競技を始めた。河北中から谷地高に進み、12年間で心身を鍛えた。今大会で選手を引退するものの、「タイムが伸びることで成長を感じ、人との関わりを楽しめた」。その言葉通りに、最後は長年競い合ったライバルと健闘をたたえ合った。

〈カヌースプリント200メートル少年男子カナディアンペア〉過去最高位の2位に食い込んだ谷地高の佐藤颯(左)と布施孝高
佐藤・布施(谷地高)は2位―少年男子C2
 ○…少年男子カナディアンペアの佐藤颯・布施孝高(谷地高)は過去最高位となる2位でフィニッシュ。佐藤が「楽しいレース。優勝したかったが、結果オーライ」と喜んだ。

 手応えをつかんだ500メートルの3位から順位を上げた。ゴール直前にバランスを崩しかけたが、あうんの呼吸で耐え抜いた。西川中時代から支え合ってきたペア。布施は「どんな状況になっても合わせようと思っていた」と笑顔を見せた。

〈バスケットボール成年女子決勝・山形銀行―愛知(選抜)〉第4クオーター、山形銀の深井夢が3点シュートを決め、70―70の同点とする=水戸市・リリーアリーナMITO
【スポット】死闘、山形銀準V―バスケ成年女子・白熱、わずか1点差
 栄冠は目の前だった。バスケットボール成年女子の山形銀行は愛知(選抜)に惜敗して準優勝。怒濤(どとう)の追い上げで会場を盛り上げたが、最後に力尽きた。「応援してくれる方々に勝利を届けられず残念」と主将の深井夢。4年ぶりの頂点を狙ったチームにとって満足できる結果ではなかったが、福島雅人監督は「粘り強く、全力を尽くした好ゲームだった」と選手たちの奮闘をたたえた。

 強豪の愛知学泉大生を中心とし、インサイドの強さで勝ち上がった愛知に対し、山形銀は機動力で対抗。互いに持ち味を発揮して白熱した攻防を繰り広げた。

 見せ場は最終第4クオーター。9点差を追う山形銀は高橋美緒らがゴール下に力強く切り込んで得点を重ねるなどして徐々に点差を縮めた。残り30秒を切って6点差。ここから深井が「気持ちを込めた」という3点シュートを連続で沈め、残り10秒で70―70に追い付いた。観客席が沸き上がる土壇場の同点劇を演出したが、最後はファウルからフリースローを決められて1点に泣いた。それでも「粘り強く守って走る自分たちのバスケはできた」と充実感をにじませた。

 メンバーの多くが入れ替わったこともあり、今国体では初戦から苦戦続きだった。準決勝の前夜。メンバー同士で話し合って思いをぶつけ合ったことで、気持ちが一つになったという。「大会を通じて多くの人に『いいチームだね』と声を掛けられ、自信になった」。敗れはしたが、さらなる進化の手応えをつかんだようだ。
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