県内ニュース

「山形パインサイダー」デザインと酷似 台湾スタバのケーキ、「模倣としか言えない」

2019年09月19日 11:07
山形食品の「山形パインサイダー」
 台湾のスターバックスコーヒーが販売するパイナップルケーキの包装デザインが、飲料製造会社「山形食品」(南陽市、鈴木庄助社長)の「山形パインサイダー」のデザインと酷似していることが18日、分かった。山形パインサイダーを手掛けたデザイナー・中山ダイスケ氏(東北芸術工科大学長)は「模倣としか言えない。山形の小さな会社の商品だからばれないと思ったのだろうか」と話す。

 台湾でスタバを展開する企業「悠旅生活事業」は山形新聞の電子メールでの取材に「山形パインサイダーのデザインは全く知らなかった」とした。デザインを請け負った会社は昨年11月にスタバ側から依頼を受け、同12月に完成したと説明。「山形食品の商品を見たことがない」とした上で「二つのデザインが似ていることを否定しない。しかし、完全な設計過程とアイデアがあり、比率や配置、配色が異なる。著作権の侵害には当たらない」と偶然の類似を主張している。

 山形食品のホームページによると、パインサイダーの発祥は昭和30年代。当時、山形では珍しかった南国のフルーツへの憧れから誕生したと言われており、山形のご当地サイダーとして根強い人気がある。

台湾のスターバックスコーヒーで販売されているパイナップルケーキ(提供写真)
 中山氏は山形食品のブランドディレクションとパッケージデザインのアドバイザーを務めている。山形パインサイダーのデザインは2012年、同氏が代表を務めるデザイン会社「ダイコン」が制作。金色と黄色に輝く無数の星形でパイナップルをかたどり、サイダーのはじけるのど越しと、甘くさわやかな味が表現されている。山形食品はこのデザインについて国内、台湾で商標登録していなかった。

 台湾在住の女性によると、問題の包装のパイナップルケーキは今年3月には台湾のスタバ店舗で販売されていたという。9月に入ってからも店頭に並んでいる。

 二つを並べると、星形と緑色の葉の数は異なるものの、全体の形状や色使いはほぼ同じであることが分かる。

 山形食品の担当者は山形新聞からの指摘で台湾スタバのデザインを知ったとし「色彩も本当によく似ている」と驚くが、今後の対応については「海外企業ということもあり、推移を慎重に注視していきたい」とし、問い合わせなどはせずに静観する構え。

 中山氏は「台湾のデザイナーがインターネットで見つけたものを使ったのではないか。影響を受け合いながらデザインすることは理解できるが、これは模倣としか言えない」と話した。

各国で登録、商標守る
 商標や特許など知的財産に詳しい向田敏弁護士(山形市)は、海外でのトラブルを防ぐポイントとして、国内だけでなく各国での商標や意匠の登録を挙げる。今回の山形パインサイダーのケースは、台湾で商標を登録していないため、商標権を主張することはできないものの、著作権の侵害を訴えることができる可能性はあるとの見方を示す。

 県内では、県発明協会が中小企業などからの知的財産に関する悩みや課題などの相談に対応しており、必要に応じて弁理士、弁護士が支援している。
おすすめニュース

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内8市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から