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廃材活用、県民守る“海の命綱” 県内市民団体が作る

2019年09月18日 09:32
廃材のエアバッグ、シートベルト、発泡スチロール箱で作ったライフジャケットを披露する小谷卓代表理事(中央)=県庁
 市民団体「ドリームやまがた里山プロジェクト」(代表理事・小谷卓鶴岡工業高等専門学校名誉教授)は、廃棄自動車から取り出したエアバッグ、シートベルトや、廃棄発泡スチロール箱を再利用し、ライフジャケットを作った。車で運転手や同乗者の命を守ってきた廃棄パーツが、今度は海や川で遊ぶ人の命を守る器具に生まれ変わった。

 自動車廃材は、県内ディーラー全18社でつくる県自動車販売店リサイクルセンター(山形市、遠藤栄次郎社長)から供給を受け、エアバッグは糸をほどきオレンジ色に染め、留め具にシートベルトを使った。浮力材として、エーコープ庄内、かき小屋酒田港(酒田市)などから回収した発泡スチロール箱を使った。

 よく見ると、廃棄発泡スチロールに書かれた数字や記号が透けて見え、廃材再利用器具と実感できる。体重70キロの成人男性が着用して浮力試験し、性能に問題はなかった。

 同市民団体は環境関連の県内NPO法人で組織し、2015年に発足。活動の中で海や川でのライフジャケットの有用性を認識し、日本財団の助成を受け事業に取り組んだ。自動車廃材のリサイクルのほか、世界的に海洋汚染の原因の一つとなっている廃棄発泡スチロールの削減も狙った。

 エアバッグの糸抜きや発泡スチロールの加工は障害者就労支援施設「みちのく屋台こんにゃく道場」(山形市)利用者が協力。染色は石川染工(山辺町)、縫製は加藤ソーイング(鶴岡市)の職人が手掛け、廃材に新たな命を吹き込んだ。

 Sサイズ30着、M50着、L20着の計100着製作。既に今夏、庄内地域でのライフジャケット着用率向上啓発活動に役立てた。今後は引き続き啓発に活用するほか、希望する団体や施設に寄贈する。

 小谷代表理事らが17日、県庁を訪れ、吉村美栄子知事に「廃材を無駄にせず、何か作りたいと常々思っていた。人命を守る『使命の連鎖』をコンセプトに取り組んだ」と完成を報告。試着した吉村知事は「軽いし安心感がある。県民の命を守る道具で、ありがたい」と述べた。
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