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「昭和」映した映写機展示・西川 「鉱山の町」生き証人、歴史文化資料館に

2019年08月21日 10:03
映写機を懐かしそうに触る後藤六郎さん=西川町歴史文化資料館
 かつて西川町海味にあった映画館「海味座(かいしゅうざ)」で使われていた映写機「フジ・セントラル」が、同町歴史文化資料館(旧川土居小校舎)で展示されている。所有者で技師として映写機を操作していた後藤六郎さん(80)が自宅の倉庫に眠っていた2台のうち1台を町に貸し出したもので、町の担当者は「活気を集めていた町の歴史に触れてほしい」と呼び掛けている。

 海味座は1947(昭和22)年、鉄道・三山線の海味駅近くで開館。仕事終わりの小山鉱山の従業員や家族連れなどで毎晩にぎわっていた。

 使われていたのが2台のフジ・セントラルだ。ドイツの代表的映写機であるアルゲマイネ電気会社の「AEG―M型」をモデルに、富士精密工業が製造。高さ約190センチ、重さ約200キロで、内部にある2本のカーボンに電流を流し、その光でフィルムを映写していた。

 後藤さんは海味座のオーナーである父・武雄さんを手伝い、兄の武志さんと共に技師として映写機を操作した。「夏場はカーボンの熱が映写室に充満し、とても暑かった」と振り返る。

 当時はフィルムが高価で、寒河江市にあった映画館と協力して使い回すこともあったという。1時間半の映画で必要なフィルムは10本程度。「寒河江と時間をずらして、5本ずつフィルムをバイクで海味まで運んでもらっていた。到着が間に合わず、上映途中に止まってしまったこともあった」と懐かしそうに話す。

 海味座は三山線の廃止後、1974(昭和49)年に惜しまれながらも閉館。映写機は後藤さん宅の倉庫に保管されてきたが、今年5月に開館した町歴史文化資料館に展示したいとの要請を町から受けた。後藤さんは「倉庫に眠らせておいてもしょうがない。見てもらえるならぜひ」と快諾。1台を町に貸し出した。

 展示では鉱山業でにぎわった町の歴史とともに、にぎわいづくりに一役買っていた海味座が紹介されている。町生涯学習課の担当者は「映写機はにぎわっていた鉱山の町の生き証人。展示を見て町の歴史に思いをはせてほしい」と話している。
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